国道365号線で滋賀県長浜市(ながはまし)のあねがわ温泉のあたりを走っていると、案内標識に「五先賢の館」と「近江孤篷庵」の文字があります。
前回は道に迷ってしまい「近江孤篷庵」だけだったので、今回は「五先賢の館」と「近江孤篷庵」の両方を訪れてきました。
五先賢の一人で、戦国時代末期に生まれて狩野派を代表する絵師となった海北友松についての展示を見終わったところです。
五先賢とは、長浜市田根地区(たねちく)で生まれて、素晴らしい実績を残した 5人の先人。
片桐且元は賤ヶ岳の七本槍の一人

片桐且元(かたぎり かつもと)は、戦国時代末期に現在の長浜市須賀谷町で生まれました。
はじめは父の片桐直貞(かたぎり なおさだ)とともに、小谷城主である浅井長政に仕えていましたが、父が豊臣秀吉の誘いに乗って織田信長方に寝返ったので、豊臣秀吉に仕えます。
豊臣秀吉は名前がコロコロ変わるので、「豊臣秀吉」に統一しています。
豊臣秀吉と柴田勝家が戦った賤ヶ岳の戦いでは、大槍で敵将を討つという手柄を立てたので、「賤ヶ岳の七本槍」の一人として数えられました。
豊臣秀吉が亡くなると嫡男の豊臣秀頼に仕えて、豊臣家の存続に向け奔走しますが結局、豊臣家は滅亡してしまいます。
賤ヶ岳の戦いの図

賤ヶ岳の戦いにおける、各武将の配置が描かれた絵図が展示してありました。
この絵図を描いた人は、賤ヶ岳の戦いのことを「江州柳ヶ瀬合戦」とよんでいたようです。
江州とは近江国(おうみのくに、現在の滋賀県)を指し、柳ヶ瀬という地名は北の方の越前道と敦賀道の分岐点にある村の名前です。
また琵琶湖と余呉湖の間にそびえる賤ヶ岳は「志津嶽」と表記されています。

武将の名前が本名ではなく通称になっており、漢字が同音異字になっていることもあるので、読み解くにはかなりの知識が必要でしょう。
大河ドラマ「真田丸」では
つい最近、片桐且元が登場した NHK の大河ドラマといえば、「真田丸」です。
演じていたのは小林隆さんで、脚本家の三谷幸喜さんによって、やることなすこと裏目に出てしまい結果、豊臣家と徳川家の関係を悪化させてしまうという人物として描かれていました。

そんな小林隆さんが、NHK の朝ドラ「なつぞら」の中では、草刈正雄さんの演じている役が経営する牧場で、従業員として働いています。
草刈正雄さんは「真田丸」の中で、真田昌幸を演じていたので、ちょっと面白いなと感じました。
七本槍という日本酒
さて賤ヶ岳の近くには木之本という、かつて北国街道の宿場町だったところがあります。
街なかを通ると目につくのが、冨田酒造の「清酒 七本槍」という看板です。
ボクはもう年に数回ほどしかお酒を飲まないのですが、とても美味しいらしいので、機会があったら少し飲んでみたいです。
さらに「五先賢の館」の中を見て回ります。
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