今年(2020年)は暖冬なので、一部地域を除いて、あまり雪が積もっていません。
3月になってすこし春めいてきたので、久しぶりに福井県を訪れてみることにしました。
ところが国道8号線(敦賀バイパス)で道を間違えて、いつの間にか敦賀港のあたりへ。
とりあえず道路案内標識で気になった「敦賀赤レンガ」へ行ってみることにしました。

天筒山(てづつやま)の尾根越えの峠から長い階段を登って、天筒展望広場にたどり着き、緑色の展望台の上から景色を眺めたあとは、天筒休憩広場まで下りてきました。
天筒山城の遺構群をたどって

さて天筒休憩広場の前でしばらく悩んでいたのですが、中池見まで行ってみることにしました。
案内板によると、中池見に至る尾根筋には、天筒山城の遺構群が点在しているようです。
郭(1) 堀切(1) あずま屋
歩き始めるとすぐに、郭(くるわ)を見付けましたが、雑木林になっているので、とっても判りにくい。
また堀切は埋められて緩やかな勾配にされ、石段まで造られているので、何となく判る程度でした。
堀切とは、敵が攻め入るのを遅らせるため、尾根を切って堀を造ったもの。

それに対して、あずま屋の横にある切岸は、ほとんど人の手が加えられていないようです。
長い月日が過ぎて端が丸くなっていますが、その先は滑り落ちてしまいそうでした。
切岸とは、敵が登って来れないように、斜面を削って急勾配にしたもの。
小鳥の水浴び場がある、自然観察広場
自然観察広場への石段 分岐点(左)中池見(右)自然観察広場 郭(2)
あずま屋からさらに石段を登っていくと、道は二股に分かれています。
とりあえず右の石段を登ってみると、そこは天筒山城の郭跡になっていました。
てっぺんのバードバス もう一つのバードバス
道から離れて郭跡のてっぺんに登ってみると、段階的に水が流れ落ちるオブジェが置かれています。
広い郭跡の中を歩いていると、同じものが別の場所にも置かれていました。

実は置かれていたのはバードバスといい、小鳥が水を浴びたり飲んだりするための人工の水たまりです。
この郭跡は、小鳥の様子を観察できる広場なので、自然観察広場とよばれています。
遠くに見える、舞崎遺跡

自然観察広場の南側の道を歩いていると、舞崎遺跡(まいざき いせき)の案内板がありました。
天筒山の南へ伸びる部分は「舞崎」といい、発掘調査によって異なる時代の遺跡が見つかったそうです。
- 弥生時代中期(およそ2000年前)の見張台がある集落
- 古墳時代前期(4世紀はじめごろ)の古墳
- 奈良時代 (8世紀ごろ)の小さなお堂
- 平安時代末期(12世紀ごろ)の経塚(経典を納めて埋めた場所)
- 戦国時代 (16世紀ごろ)の天筒山城の南郭
ただ残念ながら、舞崎遺跡へと続くハイキングコースは見付けられませんでした。
舞崎遺跡を保存するため、一般人は立ち入ることを禁止されているのかも知れません。
まだまだ遠い、中池見湿地
自然観察広場から中池見へ 堀切(2) 堀切(3)
ということで、ふたたび中池見に向かって出発です。
堀切跡がありましたが相変わらず埋められて、すこし窪んでいるだけなので、よく判りません。

しばらく尾根筋を歩いていると、左側の眼下に、ようやく中池見湿地が見えてきました。
結構、天筒山を下ってきたので、近くに見えます。
ただここから中池見湿地の方へ、まっすぐに下りていく道は無いようです。
中池見湿地へ行くためには一旦、尾根筋をふもとまで下りなければならないようです。
つぎは中池見へ行きます。
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