日本の家屋というのは、戸締まりをしっかりしていると思っていても、意外にすき間があるものです。
知らずしらずのうちに、虫たちが家の中に入ってきます。
先日の早朝、布団の中で寝ていたら、口の横に何かが触ります。
指先で取ってみると、それは真っ黒な芋虫でした。

蚊(か)や蝿(はえ)、ゴキブリやクモ、カメムシならよく見かけるのですけどね。
家の中で芋虫は、初めてみました。
真っ黒な芋虫が指先に
いつもの朝のように布団の中で、目が覚めかけていたときのことです。
口の横に何かが触るので、目をつむったまま指先でそっと取ってみました。

寝ぼけ眼で見てみると、指先に一本の黒い毛糸が付いています。
なぜ毛糸が?と思ってよくよく見ると、実際は体長 2センチ、体幅 3ミリほどの真っ黒な芋虫でした。
寝起きばなに、いきなり真っ黒な芋虫を見たのでビックリです。
手をブンブンと振って、その芋虫をどこかに飛ばしてしまいました。
庭の植木鉢にそっと
ただ間違えて真っ黒な芋虫を踏んでしまうのは、避けなければなりません。
すこし後悔しながら、芋虫がどこへ飛んでいったのか部屋の中を探しました。
最初のうちは真っ黒な芋虫が、どこにも見当たらなかったのですけどね。
しばらくすると「ボクはここだよ」とばかりに、芋虫が床の上をこちらに、はい出てきました。

芋虫にとっては、かなりの高所から落ちたはずなのですが、意外に元気です。
そっとティッシュペーパーに包んで、庭の植木鉢の葉っぱの上に放してやりました。
カブラハバチらしい
ところで真っ黒な芋虫の正体って何なのでしょう?
刺されはしませんでしたが、毛虫の中には毒を持つものもいるので、ちょっと心配です。

念のために調べてみると、どうやら「カブラハバチ」という種類のハチの幼虫らしいです。
- カブラハバチの幼虫 ……………… 体に黒い斑点も小突起もない
- セグロカブラハバチの幼虫 …… 体の側面に13コずつの斑点が並ぶ
- ニホンカブラハバチの幼虫 …… 体に何本もの横じまと背面に小突起がある
ボクが遭遇した真っ黒な芋虫には、黒い斑点も小突起も無かったので、きっと「カブラハバチ」でしょうね。
なおカブラハバチの幼虫は、毒を持っていないようです。
カブラハバチの成虫は、クサギという植物の成分を体内に蓄えて、鳥やトカゲの忌避剤にします。
あとがき
最初、真っ黒な芋虫が指先に付いたときは、たいへん驚きました。
しかし調べてみると毒を持っていなかったので、ホッとひと安心です。
ダイコン カブラ ハクサイ キャベツ
カブラハバチの幼虫は、ダイコンやカブラ、ハクサイやキャベツなどのアブラナ科の植物を好むそうです。
野山にはそれら以外にも、多くの種類のアブラナ科の植物が自生しています。

もしかするとその数日前、山の中を歩いたときに、芋虫を服に付けたまま帰ってきたのかも知れません。
草むらから帰ってきたときは、服に虫が付いていないか確認したほうが良さそうです。
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