以前、滋賀県湖南市(こなんし)の「湖南三山」の一つである善水寺を訪れたときのこと。
「湖南三山」の青もみじを紹介するチラシをもらいました。
新緑の季節になったので青もみじを見るため、「湖南三山」の中でまだ行ったことのない、長寿寺(ちょうじゅじ)と常楽寺(じょうらくじ)に行きます。

長寿寺から隣の白山神社へ移動して、拝殿の美しさを堪能したあとは、山をすこしだけ登って三重塔跡を見、長寿寺の入り口に戻ってお茶を御馳走になりました。
阿星山の登山口から

十王寺
長寿寺の受付でおじさんに聞いたら、阿星山に登れるそうなので、登ってみます。
登り口がいくつかありますが、十王寺の前を通る道を奥に行ったところから登り始めました。
- 大岩のところから
- 建物の間を通って右へ
- 丸太の階段の奥に祠
結局は、長寿寺の門前から始まる丸太の階段の山道と、合流することになります。
すこし遠回りしてしまいましたが、このまま登っていけば良さそうな雰囲気でした。
ところが、そうは問屋が卸さないようです。
阿星山は台風で荒れた状態
- 広場の奥の斜めの道
- ピンク色のリボンが目印
- 判りやすい道
阿星山に登り始めてみましたが、すぐに道が荒れ始め、どこが登山道なのかよく判りません。
たまにピンク色のリボンがあるので、辛うじて登山道だと判る場所もあります。
ただそれでも、倒木などが散乱しているので、歩きにくいことには変わりありません。

樹木で通れない山道
ボクが歩いた登山道には、すっかり樹木で覆われており、容易に通れない場所もあります。
一時は帰ろうかと思いましたが、右側の木が少なめになった場所を、何とか通り抜けました。
- 何となく道を探して
- 薄暗くてクマが出そう
- ピンク色のリボンは安心
それ以降の登山道は、あまり苦労することもなく登っていけました。
ただかなり薄暗いので、今にも野生の動物と遭遇しそうで、すこし怖かったです。
林道を工事する音が聞こえるので
さて尾根筋の登山道を歩いていると、尾根が分断されているところがありました。
そこは林道を通すため、切り通しになっているのです。
尾根の上から何とか林道に下りて、続きの登山道を探すため、林道を上っていきました。
ところが遠く前方の見えないあたりから、工事をしている音が聞こえてきます。
登山道と同様に荒れている林道を、補修工事しているのでしょう。
荒れている阿星山に登っても楽しくないので、ふもとへ引き返すことにしました。
林道を下ってふもとへ

林道を通って下ります
ただもう一度、荒れた登山道を通るのは思いやられるので、今度は林道を歩いて下ります。
ふもとのどこにたどり着くのか、ちょっと不安ですが、背に腹は替えられません。
林道はくねくねと折れ曲がり、緩やかに阿星山を下っていきます。
たまに土砂が道路を覆ったまま固まっていましたが、歩くのに支障はありませんでした。

ようやくふもとの集落へ(三上山が遠くに見えます)
この林道は途中から、あらぬ方角へ進むので、どこへ向かうのかと心配することも度々です。
しかし結局、十王寺の前を通る道まで戻って来られました。
阿星山はハイキングコースが整備し直されるまで、登らないほうが無難です。
あとがき
長寿寺は紅葉の時期が美しいとされているようです。
しかし新緑の青もみじの時期も、思いのほか美しく、捨てたものではありません。
特に、光に透かして見たときのモミジの葉の濃淡の移り変わりが、見る者の心を動かします。
また至るところに飾られている、置き物や鉢植えの草花を見付けるのも楽しいです。
混雑していなければ、帰りに受付でお茶をご馳走してもらえるかも知れませんよ。
織田信長に三重塔や楼門を取られてもなお、素晴らしい長寿寺でした。

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