最近は「働き方改革」が叫ばれています。
日本の企業では、これまで当たり前のように長時間労働がなされてきました。
ところが長時間労働が原因となって、過労死が発生するなどの問題が明るみに出てきました。
それを改善するため世の中は、働き方を見直そうという方向へ動き始めています。

ところがその流れに逆行しているのが、コンビニ業界です。
フランチャイズ契約を盾に、加盟店側に 24時間営業の継続を強制しているようです。
深夜のコンビニは便利ですが
ボクが昔、東京の会社で働いていたころは、慢性的に毎日のように深夜まで働いていました。
終電で帰ることはザラで、午後10時に帰れれば「早退」と言われるほどです。

どうしても自宅に帰りたくて、未明に自腹でタクシーに乗ったこともありました。
そんなときに便利なのが、24時間営業のコンビニエンスストア(通称、コンビニ)です。

弁当を買ってきてアパートで食べ、2時間だけ寝たらふたたび会社へと向かってました。
しかし未明のコンビニに、ボク以外のお客さんは滅多にいませんでしたけどね。
人手不足から深夜帯を閉店するコンビニ
さて大阪府にある、コンビニ「セブンイレブン」のとある加盟店は、人手不足から深夜の時間帯にお店を閉めています。

人手不足を「セブンイレブン」本部の方に相談したそうですが、「バイトが辞めるのはオーナーの責任」だと、取り合ってもらえなかったのだとか。
「このまま 24時間営業を続けていたら、自分が死んでしまうかも知れない」
とその加盟店の方は、やむなく深夜の閉店を決断されたそうです。
過労で救急搬送される人も
2018年冬、記録的な豪雪に見舞われた福井県のとあるコンビニでのこと。

コンビニの 24時間営業を継続したまま駐車場にて、大雪で動けなくなった自動車の対応に追われた女性が過労のため倒れて、救急車で搬送されたそうです。
コンビニのオーナーが人命を最優先に考えて、コンビニの営業停止を申し出たそうです。
ところが本部は、24時間営業を継続するように指示したとのこと。

コンビニの 24時間営業というのは、命をかけてまでする必要があるのでしょうか?
コンビニの災害対応マニュアルには「営業継続の可否の判断は、人命安全を最優先にオーナーが行う」とあるそうですが、機能していないようです。
外食店ではすでに見直しが進む

人手不足問題は、ファミリーレストラン(通称、ファミレス)などの外食店でも、同じように起きています。
ただ外食店の場合、各店舗は自社の直営店であることが多いので、対応が素早いです。
外食店では、深夜の時間帯の来客数が減少傾向にあることをいち早く察知して、段階的に営業時間の短縮を図ってきました。

外食店の中にはすでに、24時間営業を止めてしまった店舗もあります。
そのお陰で労働環境が改善され、人材の確保にも役立っているようです。
誰も好き好んで、深夜から明け方にかけて働きたいとは思いませんからね。
あとがき
コンビニではいろいろと、経営の効率化が図られています。
各加盟店で集められた情報はすべて本部へ集約され、その情報に基づいて売れる商品が各加盟店へ定期的に届けられます。

商品を各加盟店へ届ける配送トラックのルートや時間も、あらかじめ決められています。
それを急に変更できないので、本部は加盟店へ 24時間営業を指示したのでしょう。
このままではコンビニの加盟店が、減少の一途をたどりそうです。
コンビニもそろそろ、24時間営業の見直しを行う時期になったのではないでしょうか。
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