TBSテレビの「がっちりマンデー!!」を見ていたら、「お出かけビジネス」について特集していました。
自転車展示会の模様が映されていたのですが、そこで紹介されていたのはフロントギアのパーツです。
体験した人びとが皆、口ぐちに「自転車のペダルを漕ぐのが軽くなった」とべた褒めしていました。

その自転車パーツの名前は「フリーパワー」といいます。
取り替えると、まるで電動アシスト自転車のように軽くペダルを漕げるのに、電気が要らないそうです。
森永卓郎さんは、実際に上り坂で試乗してみるまで、ずっと疑っていました。
フリーパワーを作っているのは
自転車パーツ「フリーパワー」を製造・販売しているのは、東京都府中市(ふちゅうし)にある「Cycle Olympic(サイクルオリンピック)」です。

社長によると「フリーパワー」には、次のような特徴があるそうです。
- どんな自転車にも取り付けられる。
- ペダルを楽に漕げるので、スイスイと進める。
- パーツが軽いので自転車が重くならない。
- 重い電池(バッテリー)も、定期的な充電も不要である。
電動アシスト自転車は充電が切れると、途端にペダルが重くなり、充電が必要になります。
ところが「フリーパワー」は充電が必要ないので、途中で充電の切れる心配がありません。
ちなみに自転車パーツ「フリーパワー」には、大きさが大・中・小とあります。
大きいほど高くなりますが、どれも工賃込みで 1万数千円です。
フリーパワーの仕組み
自転車のペダルを漕いでいると、ペダルの一方が真上に他方が真下に来たとき、強く踏み込めなくなります。
この区間は「デッドゾーン」とよばれ、自転車を漕ぐときの課題になっていました。

自転車パーツ「フリーパワー」は、この「デッドゾーン」でも、ペダルを楽に回せる工夫をしています。
フロントギアにシリコーンゴムを内蔵して、そのゴムの反発力を利用しています。
ペダルを強く踏み込めるときには、シリコーンゴムが潰れて反発力を蓄えます。
「デッドゾーン」では逆に、シリコーンゴムが蓄えた反発力を使って、フロントギアを強く回転させます。
常にフロントギアを強く回転させられるので、「デッドゾーン」が無くなってしまいます。
結果として、坂道でも楽に自転車を漕げるようになるのです。
シリコーンゴムは劣化しないのか?
さてゴムと聞くと、すぐに劣化して使い物にならなくなるのでは?と心配になります。
世の中で一般的に使われているゴムには、次の 2種類があります。
- 天然ゴム ……… ゴムノキの樹液から作られるゴム
- 合成ゴム ……… 天然ゴムの分子構造に似せて人工的に合成されるゴム
天然ゴムも合成ゴムも高分子材料なので、時間の経過とともに性質が変化し、劣化・老化していきます。
倉庫に置いているだけでも、ひび割れたり、固くなったり、柔らかくなったり、ベタついたりします。

ところがシリコーンゴムは、なかなか劣化・老化しないそうです。
耐候性に優れ、摂氏200度までの高温に長時間耐え、比較的有機溶剤に強く、耐油性もあります。
もしかすると自転車本体より、シリコーンゴムの方が長持ちするかも知れません。
あとがき
番組の中では紹介されていませんでしたが、最初から「フリーパワー」を標準搭載した自転車も、好みに合わせていくつか用意されているようです。
自転車を新しく買いたい場合は、検討しても良いと思われます。
ただ現在のところ通信販売はしていないので、最寄りの取り扱い店舗で買わなければなりません。

自転車パーツ「フリーパワー」を取り扱っている店舗は、全国的な広がりを見せているようです。
まだ取り扱い店舗がない地域もあるようなので、注意が必要です。
近い将来「フリーパワー」搭載の自転車が、電動アシスト自転車に取って代わる日が、来るかも知れません。
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