滋賀県長浜市野瀬町(ながはまし のせちょう)には、大吉寺(だいきちじ)があります。
以前、五先賢の館を訪れたとき、設置されていた地図でその存在を知りました。
天吉寺山中腹には旧大吉寺跡もあるので、訪れてみようと林道入り口まで行ってみたのですけどね。
自動車一台分の道幅しかなく、思いのほか狭く感じたので、諦めて帰ってくることに。
久しぶりにそのことを思い出し、意を決して大吉寺と旧大吉寺跡を訪れてきました。
行こうか戻ろうか迷ったのですが、ついでに天吉寺山頂上にも登っています。

大吉寺駐車場へ
まずは、大吉寺駐車場へ向かいました。
国道365号線の丁字路「草野川橋北詰」で東へ入って、草野川沿いの堤防を遡(さかのぼ)っていきます。
上草野まちづくりセンターの近くまで来たら、交差点から橋を渡って集落の中をさらに北へ。
寂寥山大吉寺の石標の前を左へ通り過ぎ、つぎの交差点で右(山側)へ登っていきます。
すぐの曲がり角に現れた小さな道しるべ「古刹 大吉寺->」から、細い林道に入っていきました。
外灯に照らされた薄暗い林道を登っていくと、程なく大吉寺駐車場にたどり着きます。

大吉寺駐車場から先は、二輪の自動車以外の自動車通行止めのようです。
大吉寺旧参道を通って


さて大吉寺駐車場からは、丸太階段の整備された趣のある大吉寺旧参道を登っていきました。
石灯籠のあいだを歩いて行くと、程なく安然上人堂の前に着きます。
安然上人は、大洪水で流されてしまった天吉寺を、天吉寺山中腹に建て直した人です。
天吉寺はすべての人の願いを叶えてくれるので、いつしか「大吉寺」と呼ばれるようになったようです。
近江国輿地志略. 下(巻49至100) のコマ番号:141/241
国立国会図書館デジタルコレクションより


大吉寺橋を渡ると、大吉寺山門の下にたどり着きました。
近くの広場に設置されている大吉寺周辺案内図によると、山腹に旧大吉寺跡があるようです。
大吉寺庫裡と苔むした庭園


ということで旧大吉寺跡を見に行くため、さっそく登山道を歩き始めることに。
すると登山口に案内板があって、大吉寺本堂右横の登山口から始まる新道を、利用するよう促していました。


登山口から直(じか)に大吉寺本堂へも行けそうですが、折角なので山門から境内へ入ってみました。
ふわふわの苔の上を通って、庫裡(くり)の方へ歩いて行きます。

すると、ふわふわの苔で覆われた枯山水様式の大吉寺庭園がありました。
庭園の奥には、三尊仏に由来する三尊石組が、極楽浄土のある西方を背にして配置されています。
大吉寺本堂右横の登山口へ


さて大吉寺庭園を見たあとは、いよいよ本堂へ向かいました。
小さな石橋を渡ったあとは、緩やかな丸太階段ではなくて、急勾配の石段を登っていきます。

すると平坦地の奥に、比較的新しい大吉寺本堂が現れました。
本堂の前の平坦地は広々としているので、定期的に何らかの催しが行われていそうです。


ということで、大吉寺本堂の右横を通って裏手へ回ると、新道の登山口がありました。
ハナから草ぼうぼうなので、この先の道のりがとっても不安です。
つぎは、天吉寺跡(旧大吉寺跡)へ登っていきます。
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