TBSテレビの「がっちりマンデー!!」を見ていたら、「名前がわからないアレ」特集をしていました。
世の中には、名前を知らないけどよく見かける製品がたくさんあるのだとか。
その中で特に気になったのは、ディスペンパックジャパンが製造しているというパキッテです。
片手で手軽に指先を汚さず、容器に入った2種類の液体調味料を食べ物にかけられる容器なのだとか。

簡単にいうと、アメリカンドッグを買ったときに付いてくる、ケチャップ&マスタードの容れ物です。
片手でパキッと簡単・便利なので、今では誰もが当たり前に使っています。
改名したら問い合わせ数が10倍
パキッテのむかしの名前は、会社の名前と同じ「ディスペンパック」だったそうです。
ただ日本人には言いづらかったのか、100人に 1人ぐらいしか覚えてもらえなかったのだとか。
ディスペンス(分配する)とパック(包み)からなる造語だと思われます。
ところが「パキッテ」に改名したところ、問い合わせ数が 10倍にまで急増したそうです。
使うときに「パキッ」と音がするので、イメージしやすいのでしょうね。

結局パキッテは、大手コンビニのアメリカンドッグ用に採用されて、売上を大きく伸ばしていきました。
今ではもうコンビニの店先に、赤色と黄色のボトルは置かれていません。
パキッテは使いやすい
パキッテは使い勝手が良くて、容器に入った液体調味料を、片手で簡単にかけられます。
容器のフタを、わざわざ両手を使って開ける必要などないのです。

しかも軽く押すだけで、液体調味料が容器から出てきます。
容器の中に空気が入っていないので、勢い余って液体調味料が飛び散ることもありません。
またパキッテは構造上、指で押さえる箇所と液体調味料の出口が離れています。
正しく使えば、手が液体調味料で汚れたりしないので、衛生的なのです。
パキッテには工夫がいっぱい
パキッテには、細かな工夫がたくさん詰め込まれています。
小さな容器だからといって、単純に作られている訳ではありません。
フタは硬いプラスチック、容器は柔らかいフィルム、と異なる素材を組み合わせて作られています。
二つ折りにしたとき、硬いフタが柔らかい容器を押しつぶすので、最後まで中身を絞り出せるのです。

またフタの表面には、畑の畝(うね)に似た出っ張りが付けられています。
太い方は二つ折りにしたとき割れて液体調味料の出口になり、細い方はフタの強度を上げています。
アメリカで見つけた止血剤の容器
パキッテはそもそも、1980年代にアメリカの展示会で見つけてきた容器だそうです。
そもそもは止血剤を入れるために開発された容器でした。
電信柱の上で作業中に指を切ったとき、傷口に止血剤を塗りたいのですが、両手を離すと落ちてしまいます。
どうにか片手で治療できないか、と考案された容器だったのです。

それを見た担当者が、マヨネーズをその容器に入れること、を思いつきました。
それを日本に持ち帰ってきて、設立した会社がディスペンパックジャパンです。
あとがき
パキッテには、他にもいろいろなタイプがあります。
例えば、2つの容器の大きさが違っているタイプや、絞り出す形状が平たいタイプなど。
何を入れられるか、いろいろと試行錯誤することが大切なのかも知れません。
ちなみに現在は、シャンプーとトリートメントが入ったパキッテが、開発されているようです。
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