久しぶりに TBSテレビの「がっちりマンデー!!」を見ていたら、また大手にも負けない一芸に秀でた会社の特集をしていました。
そんな会社の中に、ファミリーイナダという家電メーカーがありました。
ファミリーイナダは、ほぼマッサージチェアだけで売り上げを伸ばしている会社です。

むかし銭湯などの公衆浴場でよく見掛けたマッサージ椅子は、この会社の製品だったのかも知れません。
そういえばボクが小さいころ、ウチの美容院にも利用料無料で、1台置いてありました。
マッサージ師の熟練の技術を再現
ファミリーイナダが、最初にマッサージ椅子「ファミリーチェア」を発売したのは、1962年のこと。
創業当時はベンチャー企業のように、さまざまな製品を開発していたそうです。
しかし日本で生まれたマッサージチェアを極めるため、現在はマッサージチェア専門メーカーになりました。
そんなファミリーイナダは、マッサージチェアに次のような目標を掲げています。
マッサージ師の熟練の技術を機械で再現する。

そのため研究開発をするときには、実際に熟練のマッサージ師をお招きすることもあるそうです。
マッサージ技術を教えてもらって、それを開発に活かすのだとか。
マッサージ業界で初めての機能
現在(2020年)、販売されているのマッサージチェアで、すっかり当たり前になっている機能の中には、ファミリーイナダが初めて搭載したものも数多くあります。

たとえば 1990年には、機械式と空気式のハイブリッド型のものを発売しました。
背中を機械式のもみ玉で、脚のふくらはぎを空気式のクッションで、揉(も)む仕組みでした。
また 2000年には、もみ玉が自動的に背中の最適な位置まで移動するものを発売しました。
光センサーを搭載することで、個人差のある体形を測定できるようになったのです。
それまでのマッサージチェアでは、利用者がもみ玉の位置を調整しなければなりませんでした。
究極のマッサージロボット
AIロボがマッサージ師に勝った -座ってみればわかります-
ルピナスロボのキャッチコピー
そんなファミリーイナダが、満を持して発売したのが、究極のマッサージチェア「ルピナスロボ」です。
その価格は 64万円ほどとかなりの高額ながら、発売から 1年あまりで 8000台を売り上げたそうです。

ルピナスロボでは、今までの「押す」「叩く」に加え、「掴み揉み(つかみもみ)」機能も搭載しています。
マッサージ師の手の動きを参考に実装されました。
さらには座った利用者の筋肉の状態を自動で判断して、最適な強さで揉みほぐしてくれるそうです。
まさに、いたれりつくせりといった感じです。
サブスクのような販売方法
マッサージチェア「ルピナスロボ」は、その販売方法が一般的な商品とは違っています。
なんと支払い方法は分割払いのみで、一括払いは禁止です。
しかも、60回均等払い(ボーナス併用無し)しかありません。
価格が 64万円ほどなので、5年間、毎月 1万円強の金額を支払い続けることになります。

これは高額すぎて買うのを敬遠してしまう若い人でも、サブスクリプション(定額制)のような感覚で、買ってもらうことを想定しているそうです。
ただ本当のところは、他社と販売方法を変えることで、値引き競争になるのを防いでいるようです。
うまいやり方だと思います。
あとがき
以前、まちの電気屋に勤めていたときのこと。
あるお得意さんのお宅を訪ねたら、玄関を入ってすぐの廊下に、マッサージチェアが置かれていました。

そのお宅は、フローリングが台所ぐらいしかなく、あとは畳敷きの和室ばかりです。
マッサージチェアは大きくて重いので、畳の上では安定しなかったのでしょうね。
マッサージチェアは、置く場所が限られます。
その場の雰囲気で買わないで、あとで困らないようにどこに置くか考えてから、買った方が良さそうです。
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