近頃、滋賀県東近江市(ひがしおうみし)に点在する、低めの山によく登ります。
すると山の展望台から、布施山(ふせやま)を見掛けることがありました。
調べてみると、ふもとの布施公園には駐車場だけでなく溜池などもあるので、布施山に登ったついでにあたりを散策してきました。


布施山城遺構図
布施山の頂上にある布施山城の遺構を訪れて、二の郭の竪堀や土塁を見たあとは、副郭と主郭の間の虎口である埋見門跡を見ました。
ひと回り大きな、主郭(本丸)
- 主郭(左)
- 主郭(中央)
- 主郭(右)
布施山城跡の主郭は、前方後円墳の円墳部分を利用して造られています。
それゆえ方墳部分を利用して造られた二の郭と比べて、ひと回り広くなっています。
周りを見回すと、草がほとんど生えていないので、土塁の盛り上りがよく判りました。

飲用水を溜めた池跡
左の奥へ行くと窪んだ場所があって、それは飲み水を溜めておいた池の跡だとのことでした。
何だかちょっと小さすぎる気がしますが、当時はもっと穴が深かったのでしょう。
搦め手門跡から先は?

搦め手門跡
主郭の端っこを時計回りに奥へ歩いていると、城の裏口である搦め手門(からめてもん)の跡がありました。
置いてある大きな石は、もしかすると搦め手門を構成していた石かも知れませんが、その他の石があたりに見当たらないので、埋見門跡から一つ拝借したのかも知れません。
帰り道は搦め手門から下りていこうと思い、門から外へ出てみたのですが、あたりを見回しても道らしきものは何ひとつありませんでした。
竪堀から搦め手道へ

主郭の竪堀
仕方がないので、さらに時計回りに歩いていくと、竪堀を見付けました。
ただよく見ていると、地面に人が歩いた形跡が残っていて、下の方へと続いています。
どうにかふもとまで下りられないものかと思い、試しに歩いてみることにしました。
- 人が歩いた形跡
- 次第に雑木林が生い茂り
- 道を塞ぐ雑木林
その尾根道は初めのうち、歩きやすかったので、このまま下りられそうだと感じました。
しかし途中からは、雑木林が進路を妨害するようになっていきます。
結局最後は、人の歩いた形跡が見つからなくて、ふたたび主郭まで登る羽目になりました。
布施山の標高

布施山 標高240.9メートル
さて搦め手道から主郭に戻ってくると、布施山の標高が書かれた札を見付けました。
布施山の頂上は、城郭を築くため平らに削られています。
一見して山頂と判る場所がないので、山頂の場所を示す札など無いのかと思っていました。
搦め手道は行き止まりだったので、探索を途中で断念せざるを得ませんでしたが、怪我の功名でしょうか、面白いものを見付けました。
ということで布施山を下山しました。
次はふもとの布施溜池のまわりを回ります。

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