近頃、滋賀県東近江市(ひがしおうみし)に点在する、低めの山によく登ります。
すると山の展望台から、布施山(ふせやま)を見掛けることがありました。
調べてみると、ふもとの布施公園には駐車場だけでなく溜池などもあるので、布施山に登ったついでにあたりを散策してきました。

布施山の頂上にある布施山城の遺構を訪れて、主郭の池跡や搦め手門跡を見たあとは、搦め手道を行き止まりまで探索して、大手道を歩いてふもとへ下山しました。
布施溜池と新溜のほとりへ

さて公園の近くに池があれば、一般的に水辺には遊歩道が造られていることが多いはずです。
ということで布施山のふもとの道を、南へ歩いてみました。
前日に雨が降ったこともあり、奥の森の中へ入ると道が処どころ泥濘(ぬかる)んでいます。
気を付けながら、池のほとりへと出る道を探し歩いていきました。
しばらく歩いていくと、色あせたリボンが結んである遊歩道への入り口を見付けました。
歩いてみると倒木が何本か横たわっていましたが、静かでなだらかな道です。
新溜の水辺から
しばらくすると、人工的に加工された石が積み重なっている場所に出ました。
もしかするとこのあたりにも、布施山城の出城があったのではないかと想像してしまいます。
あたりを見回すと右手の方に、新溜の水辺へと出られる道があったので、行ってみました。
ただ水辺から新溜の中を見回してみましたが、あたりに水鳥らしき姿は見付けられません。
冬場になると千羽以上もの渡り鳥が飛んで来るらしいので、季節を間違えたようです。
布施溜池の東側の遊歩道へ
布施溜池と新溜の間には、2つの池を隔(へだ)てる堤があります。
その上に造られた遊歩道を通って、溜池の東側に渡りました。
そのまま進むと県道13号線に出てしまい、路側帯を歩くことになるので、すこし危険です。
ということで途中にあった分かれ道から、池の近くの草むらへ下りていきました。
人が歩いた跡がついていたので、それを頼りに奥へと進んでいきました。
いくつもの八ツ橋を渡って

さて布施溜池の東側は湿地帯になっているので、橋が設置されています。
ただ普通の橋では趣(おもむき)がないので、「八ツ橋」という形式の橋になっています。
八ツ橋とは、池などで短冊状の橋板をジグザグにいくつもつなぎ合わせたもの。
八ツ橋を渡っていく途中から布施溜池を眺めると、奥に布施山が見えました。
相変わらず水面に、水鳥の姿はありません。

長い長い八ツ橋を歩いてくると、ようやく対岸に着きました。
ここからはもう、橋から落ちる心配をしないで済みそうです。
サクラ並木のその先には
今度は布施溜池の長い長いサクラ並木を歩きます。
サクラの時期になったら、花見客でいっぱいになるのでしょうか。

さらに歩いていると、ようやく布施公園にたどり着きました。
ちょっと遊歩道を散歩するつもりだったのですが、結構な距離を歩いてきたようです。
あとがき

布施山の山頂にある布施山城の遺構は、比較的しっかりと遺っていて楽しめました。
ただ主郭や二の郭の中に、杉の木が生えているので、見通しが悪くなっていて残念です。
また現在行き止まりになっている搦め手道を整備して、ふもとまでつなげてもらえると嬉しいのですけどね。
地権者などの問題があって、難しいのかも知れません。
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