岐阜県不破郡垂井町(ふわぐん たるいちょう)には、「不破の滝」とよばれる大きな滝があります。
その滝に由来して、あたり一帯は「大滝」という字名でよばれています。

かつて垂井町大滝には仕事場があったので、仕事のある日は通っていたこともあります。
ただ不破の滝については、山奥にあって行きづらいことから、見に行ったことはありません。
ということで、不破の滝とその周辺を歩いてきました。

青羅公園の駐車場へ
不破の滝のすこし下流の山の斜面には、青羅公園(せいら こうえん)が整備されています。
不破の滝からほど近いので、まずはその駐車場へ向かいました。
青羅公園へは、県道53号線の交差点「新井」から、道なりに北上していきます。
集落の中は道が狭かったのですが、集落を抜けると二車線道路に合流したので、すんなりと着きました。

青羅公園のあたりは、緑地休養施設として整備されているようで、不破の滝まで林道が続いているようです。
とりあえず不破の滝を見に行き、帰りに展望台まで登って景色を眺めることにしました。
青羅公園は、かつて「林間広場」とよばれていたようです。
青羅公園は、ただいま使用禁止中

折角なのでその前に、すこしだけ青羅公園を見に行くことにします。
青羅公園は駐車場から道路を渡った高台の上にあり、入り口は上り坂になっていました。
青羅とは、本来「青蘿」と書き、網の目のようにつながる青い蔦(つた)のこと。
李白の五言古詩「下終南山過斛斯山人宿置酒」からとったのだと思われます。
青羅公園(左)、あずま屋 青羅公園(中) 青羅公園(右)、トイレ
坂道を登るとそこには鎖が張られ、青羅公園はただいま使用禁止になっていました。
公園内を見回しても、ひとっ子ひとりいません。
一応、下草は刈られているので、定期的な保守はされているようです。
そのうち時期が来れば、走り回る子どもたちの姿も見られるようになるでしょう。
東谷林道を歩いて、不破の滝へ
分かれ道(左)、西谷林道 分かれ道(右)東谷林道、不破の滝
ということでいよいよ、舗装された林道を歩いて不破の滝を見に行きます。
歩き始めると、すぐに林道が二手に分かれていたので、右の東谷林道を進んでいきました。
大滝川 道を横切り流れる水 川の流量が多く道もしっとり
東谷林道は、不破の滝の近くまで、大滝川に沿って続いていきます。
前日に大雨が降ったので、川の流量が増えただけでなく、処どころで山からも水が流れ出ていました。

大滝川は渓流釣りで有名な場所なのか、釣り竿を持った人たちがそこかしこにいます。
県外ナンバーの自動車も路肩に停められていました。
不破の滝の伝説

ということで、不破の滝の近くまで来ました。
不破の滝には、次のような伝説があるそうです。
不破の滝の不動尊 養老の滝の不動尊 上位の不動尊
昔むかし、不破の滝と養老の滝には、それぞれの滝を守護する不動尊がいらっしゃいました。
二尊はたいへん仲が良かったのですが、あるとき自分が守護する滝を自慢し合ううちに大喧嘩へ。
それを見かねた上位の不動尊が天から降臨し、二尊を諭(さと)して言いました。
不破の滝は幅広くて水量豊かな男らしさが、養老の滝は落差があって細く上品な女らしさがあると。
それ以来、二尊は互いの滝の良さを認め合い、元通り仲良くなりましたとさ。
つぎは不破の滝を見に行きます。
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