岐阜県不破郡垂井町(ふわぐん たるいちょう)には、「不破の滝」とよばれる大きな滝があります。
その滝に由来して、あたり一帯は「大滝」という字名でよばれています。
大滝集落に行ったことはありますが、不破の滝は山奥なので、見に行ったことはありません。
ということで、不破の滝とその周辺を歩いてきました。

東谷林道の奥にある分岐点から作業路へ進み、土砂崩れのため通行不能で引き返したあとは、大滝林間歩道を通って小滝を見に行き、そのまま交差点まで来ました。
展望台への急な坂道
朽ちた丸太の階段 古びた木のベンチ 展望台まで 85メートル
交差点からは展望台を目指して、急な坂道を登っていきます。
坂道の途中には緑色に変色した木製ベンチが設置され、木陰で休憩できるようになっていました。
連続した古墳群にも見える尾根筋や、砦の畝状竪堀群にも見える斜面もあります。
展望台はまだなのかと思っていると、ようやく「展望台まで85m」と書かれた案内板がありました。
展望台直前の峠(左) 展望台直前の峠(中) 展望台直前の峠(右)
そこから道をなだらかに下っていくと、峠のような場所に着きます。
尾根筋の両側に道が続いていますが、何も案内がないので、林業の方の通り道なのかも知れません。
見晴らしの良くない展望台

峠のような場所から坂道を登ってくると、ようやくあずま屋に着きました。
ここが展望台とよばれる場所のようですが、周りは鬱蒼(うっそう)とした樹木に囲まれています。

一応、一ヶ所だけすき間があるので、遠くの南宮山とその向こうの養老山地が望めます。
見る角度をずらすと、垂井町立北中学校の赤い屋根も見えました。
かつては見晴らしの良い展望台だったのかも知れません。
ところがしばらく雑木林を放置しているうちに、枝葉が大きく育ってしまったようです。
展望台のその先へ
あずま屋の先へ 歩いた跡をたどって だんだん急勾配に
もしかすると、この先に見晴らしの良い展望台があるのかも知れません。
無いとはうすうす気づいていたのですが、展望台を探して、さらに上へ登ってみました。
最初のうちは道もなだらかで歩きやすかったのですが、次第に倒木や大きめの石も増えていきます。
さらには勾配もきつくなって、地面が滑りやすくなってきました。

あずま屋からここまで丸太の階段の痕跡も無いので、やっぱりこの先に展望台は無さそうです。
せっかく登ってきましたが、余力を残して引き返すことにしました。
竹やぶを経て駐車場へ
駐車場へ 竹やぶを通って 舗装道路へ
ということで山道を下って、ふたたび交差点まで戻ってきました。
青羅公園はただいま使用禁止中なので、迂回して駐車場の方へ向かいます。
途中で竹やぶの中を通りましたが、そのあたりはもう大滝林間歩道があやふやです。
それでも何とか無事に、舗装道路まで出てこられました。

あたりを見回すと、舗装道路の向こう側に駐車場が見えます。
すこしだけ駐車している自動車が増えていました。
あとがき
不破の滝と養老の滝の伝説の中では、それぞれの滝を守護する不動尊がお互いに滝を自慢し合って、ケンカになっていました。
ところが現在、観光客の多さでは養老の滝の方に分があるようです。
しかも不破の滝を見に行く人は少なそうで、大滝川で釣りをする人ばかりが目立ちます。

養老の滝には、古今著聞集にも取り上げられた、養老孝子伝説がありますからね。
養老公園もしっかり整備されて、滝まで歩いていきやすいこともあるのでしょう。
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