行政書士の団体である「日本行政書士会連合会」が、今年の「行政書士記念日」(2019年02月22日)をきっかけに、総合相談窓口「行テラス®(ぎょう てらす)」事業を始めます。
とりあえずは、これまで実施してきた無料相談会の名称が「行テラス®」に変わるだけです。
しかし将来に向けて、いろいろと発展させていく構想があるようです。
ちなみに「法テラス」は、国が設立した法的トラブル解決の総合案内所です。
「日本司法支援センター」の通称で、2006年04月に設立された別の組織です。
行テラス®とは
「行テラス®」とは、次のことを目的とする、行政書士による総合相談窓口です。
- 行政手続きが滞りなく進むように、取り計らう。
- 行政手続きが正しく行われ、手続きをする人が不利益を被らないようにする。
また行政と国民との間を取り持ち、次のことを行います。
- 国民の持っている権利が、なくならないように守っていく。
- 個人と法人が持っている権利を、実際に使えるようにする。
- 不利益を被って困っている人を助ける。
行テラス®の将来へ向けての構想
現在のところは、「行テラス®」の看板を掲げて無料相談会を開くことにより、その名称を世間に知ってもらおうとしている段階です。
しかし将来については、次の構想があるようです。
相談窓口業務
現在の無料相談会を発展させて、より高度な相談もできるようになります。
- 行政手続等相談 … 個人や法人が行政手続きなどについて相談できる。
- 行政法律相談 …… 特定行政書士に対して、行政不服申し立てについて相談できる。
内部組織の創設
外部から有識者を招いて、研究機関や学会などの内部組織を創設していきます。
- 研究機関 …… 行政手続きなどに関する法律の研究をする機関。
- 学会 ………… 行政手続きなどに関する法律の研究結果を発表する学術的会合。
これにより行政書士業務の専門性を深めて、実際の業務に生かすことが目標です。
行テラス®はすでに商標登録済み
さて、まだ「行テラス®」が商標登録される以前、この名称を使った方がいたそうです。
「行テラス®」の名称は、誰がどう見ても「法テラス」を捩(もじ)ったものです。
「行テラス®」の看板を掲げていると、いかにも国の機関のように見えてしまいます。
ということは、「行テラス®」の名称を悪用する人が、出てくる心配があるということです。
そこで、日本行政書士会連合会が「行テラス®」の商標権を取得したのだそうです。
排他的に独占して名称を使用することで、他人の悪用を防ぐねらいがあります。
あとがき
これから「行テラス®」が、どのような方向に発展していくのか楽しみです。
ただ「行テラス®」と「法テラス」は名称が紛らわしいので、一般の人は迷いそうです。
この後さらに「○テラス」という名称が、むやみやたらに増えなければ良いのですが……。
この「行テラス®」という名称により、行政書士が脚光を浴びることを願っています。
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