福井県南条郡南越前町には、鉢伏山(はちぶせやま)があります。
杣山城の駐車場で無料配布されていたリーフレット「MINAKOI」に、初級の山として載っていました。
鉢伏山の標高は 761メートルなのですが、山腹の駐車場からだと高低差はそれ程ありません。
ただ冬場はスキー場になってしまうので、登れるのはそれ以外の期間だけになります。
ということで、鉢伏山に登ってきました。
以前から気になっていた、旧北陸道の木ノ芽峠にも訪れています。

鉢伏山中腹の駐車場へ
まずは、鉢伏山中腹にある駐車場へ向かいました。
国道365号線の板取宿近くの丁字路から、今庄365スキー場の中へ入っていきます。
スキー場の建物群を通り過ぎると、林道が細くなり見通しが悪くなるので、慎重に登っていきました。
クネクネと登った先にある二股では、間違えずに左(栃ノ木峠方面)へ進みます。


すると程なくして、鉢伏山中腹にある駐車場に着きました。
駐車場の山側には、判りやすい鉢伏山周辺ウォーキングマップが設置されています。
栃ノ木峠から林道を通っても、ここまで来られるようです、かなり距離がありますが。
木ノ芽城塞群図にて


さて駐車場からは、言奈地蔵(いうな じぞう)を後回しにして、さきに西光寺丸城跡を見に行くことに。
舗装された林道を、栃ノ木峠方面へさらに登っていきます。

すると、すっかり色あせた木ノ芽城塞群図の前に着きました。
近くでトイレを修理していた地元の方が、親切につぎのようなことを教えてくださいました。
鉢伏山の尾根伝いには、かつて 4つの城塞が築かれており、鶴翼の陣を形作っていました。
城塞のあいだには、懸造(かけづくり)で橋が架けられ、容易に行き来できたのだとか。

懸造は、京都の清水寺本堂からせり出した「清水の舞台」が有名です。
西光寺丸城跡を探索して


さらにしばらく林道を進むと、西光寺丸城跡登り口に着きました。
丸太階段で尾根筋までたどり着いたあと、左に見えるこんもりとした高台へ登っていきます。


すると西光寺丸城跡の説明板の先に、周囲を高い土塁に囲まれた主郭跡が広がっていました。
ただ土塁の上は草木が生えたままなので、上を通るのは難しそうです。


折角なので主郭跡の奥へ進んで、周辺も歩いてみました。
草木をかき分け進んでいくと、至るところで空堀跡や堀切跡、土塁跡などが見られます。
木ノ芽城跡の腰曲輪を木ノ芽峠へ


さて西光寺丸城跡を見終えたら、今度は鉢伏山頂上を目指して歩いていきました。
踏み跡やピンク色リボンを頼りに、連続する 2本の送電鉄塔の下をくぐっていきます。


木ノ芽城跡の直前は深い堀切跡になっており、急斜面が立ちはだかっているので、まっすぐには進めません。
一旦堀切跡の底へ降りたあと、石造りの祠(ほこら)の方へ回り道をします。


出てきたところは、木ノ芽城跡南側の一段低くなった腰曲輪跡でした。
腰曲輪跡に残る踏み跡をたどっていくと、石畳の敷かれた木ノ芽峠にたどり着きます。
木ノ芽城主郭跡へと続く道は、見当たりませんでした。無理やり斜面を登った跡はあります。
さらに鉢伏山方面へ登っていきます。
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