たまたま立ち寄った滋賀県の道の駅で、観光パンフレットを見てみると、琵琶湖の東側から南側までの各地で、それぞれの場所に伝わるひな人形が飾られているとのこと。
現代のひな人形にあまり興味はありませんが、古くから伝わるものなら一度見てみたいです。
ということで、ちょっと滋賀県東近江市五個荘(ごかしょう)に行って来ました。
無料で入館できる金堂まちなみ保存交流館に入ってみたのですが、見たこともないひな壇飾りが展示してありました。

豪商が所蔵していた大きな御所雛
一般的にひな人形といったら、段々になったひな壇にひな人形やミニチュアの調度品が飾られているものです。
ところが世の中には変わったひな壇飾りがあるようです。

御所雛(全体)
三重県松阪市の豪商が所蔵していたものなのですが、ミニチュアながら御所のような建物が再現されていて、その中にひな人形が飾られていました。

御所雛(接近)
人形は顔が命と言いますので、どのような顔をしているのか見ようと思いましたが、蔀戸(しとみど)に隠れて見えません。
やっぱりお公家さんの御尊顔を拝することは難しいようです。
掛け軸になったお雛さま
ひな壇飾りが掛け軸になったものも展示してありました。
通常のひな壇飾りと同じように、一番上に 2人のお内裏様(だいりさま)が描かれていますが、並びが現在とは逆になっています。
さらに、その下には絵師によって思い思いのものが描かれているようです。
三人官女や五人囃子の姿も見られますが、必ずしもそればかりではありません。
なお実際にすこし立体的になっていて、人物の姿が浮き出ている掛け軸もありました。
飾っておく分には良いのですが、巻いて箱に納めるのは、すこしかさ張りそうです。
五個荘金堂町がジオラマに

五個荘金堂町のジオラマ
2階に上がると、五個荘金堂町の様子が再現されたジオラマが展示してあります。
精巧に作られていますが、予備知識もなしに見ても、あまり面白いものではありません。
ただあらかじめ五個荘金堂町を散策してから見てみると、格段に面白くなります。
自分が歩かなかったところで、意外な発見をすることもあります。
このジオラマを見たあとで、発見したものを探しにもう一度、五個荘金堂町を散策すれば、違った景色が見えるかも知れません。
中江冨十郎邸の庭

庭への入り口
帰りがけに中江冨十郎邸の庭も見てきました。
庭の入り口からは、大きな岩がいくつも見えています。
庭の中を歩いてみると細長い池があり、裏の方まで続いています。
もしかすると庭の中に小川を通していたのかも知れませんが、現在はすっかり涸れています。

庭の築山
また築山には石段が設(しつら)えられていて、登れるようになっています。
ただ築山の上に登ると、塀の外から見られることになるので、気を付けなければなりません。
あとがき
今回は無料の金堂まちなみ保存交流館のひな壇飾りだけを見に行きました。
しかし有料の建物にも、ひな壇飾りがあるそうです。
今年の開催期間は春分の日(2019年03月21日)まであるようなので、気が向いたらまた訪ねることにします。
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