滋賀県の湖東地域にある繖山(きぬがさやま)は、東近江市と近江八幡市の市境にある大きな山です。
以前、観音寺城跡まで登ったことがありますが、他にもハイキングコースがあるようです。
ということで、久しぶりに繖山の中腹にある石馬寺(いしばじ)まで登ってみることに。
ついでに雨宮龍神社まで登り、尾根筋を通って北向岩屋十一面観音まで行ってきました。

石馬寺の参道の入り口にある大門址の広場に自動車を停めて、お寺の名前の由来になったという石馬の池と、かつての大門址を見たあとは、観音坂を登り始めました。
観音坂の先に、亡者の辻

さて観音坂を 10分ほど登ってくると、亡者の辻(もうじゃのつじ)と名付けられた交差点に着きました。
あたりには何体もの石仏が並べられており、すこし怖さも感じます。
地域によっては昔から、「辻」はこの世とあの世の境界になっていると言われているそうです。
亡者の辻では、過去に亡くなった人と、ふたたび会えるのかも知れません。
まっすぐ登っていけば雨宮龍神社へ、左は六所神社へ、右は石馬寺へ行けるようです。
目的の石馬寺は後回しにして、まずは六所神社に行きました。
六柱の神を祀る、六所神社
六所神社の入り口 六所神社の鳥居 六所神社の社殿
鳥居の横の石碑によると、六所神社も石馬寺と同じく、推古天皇の時代に建てられたそうです。
ちなみに次の六柱の神が祀(まつ)られています。
- 天照大御神(あまてらすおおみかみ) …… 天皇家の太祖、六合(四方と上下)を照らす大神
- 誉田別尊(ほむたわけのみこと) …… 応神天皇つまり八幡大神
- 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと) …… 国土と万物を創造した神
- 天児屋命(あめのこやねのみこと) …… 学問と知慮の神
- 大山咋神(おおやまくいのかみ) …… 山を巡り樹木の成長を守る神
由緒ある神社のようです。
六所神社とは、六ヶ所の神社の神を合わせて祀っている神社という意味。
始終苦坂を登って石馬寺へ
亡者の辻を石馬寺へ 始終苦(四十九)坂 石馬寺の寺務所
ふたたび亡者の辻まで戻り、今度は始終苦坂(しじゅうくざか)を登って石馬寺へ行きます。
始終苦坂は、別名を四十九坂とも言うそうです。
階段の数を数え損ねたので、四十九段あるのかは判りません。
ただ四十九日法要と同じ数字なので、何かしら仏教的な意味があるのかも知れません。
石馬寺の石庭 大仏宝殿前の通路 大仏宝殿から本堂へ
まずは寺務所に入って拝観料を支払い、写真撮影禁止の大仏宝殿と本堂を見に行くことに。
寺務所から大仏宝殿に渡るときには、石庭の枯山水を見られました。
大仏宝殿では国指定重要文化財の仏像群を、本堂では秘仏の収められた厨子とお前立ち仏像を見られます。
石馬寺の境内を散策
石馬寺の本堂 石場のお不動さん 不動堂(旧行者堂)
最後は石馬寺の境内を歩いてみました。
山中のお寺にしては、かなり敷地が広くて、いくつものお堂が余裕を持って建てられています。
本堂の外観は、建物のほかに石灯籠や石仏などが並べられ、植物が植えられていました。
本堂の内部から見たときとは、また違った趣(おもむき)がありました。

なお始終苦坂を登り切ったところにある鐘つき堂では、志納料さえ納めれば鐘をつけるようです。
普段お寺に行く機会がない人は、撞いてみると良い経験かも知れません。
つぎは雨宮龍神社へ登っていきます。
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