以前、滋賀県の湖東地区にある太郎坊宮(たろうぼうぐう)へお参りしたときのことです。
ついでに箕作山(みつくりやま)に登ったら、至るところに「十三仏」への案内板が設置されていました。
気になったので、日にちを改めて岩戸山十三仏のふもとから、参道を登ってみました。
そのまま岩戸山頂上と小脇城跡(おわき じょうせき)を経由して、箕作山まで歩いてきました。

岩戸山の中腹にあるあずま屋から、巨岩の下の穴をご神体とする岩戸山新明神社を訪れ、そのご神体の裏側にある竪穴をのぞき込んだあとは、岩戸山十三仏の広場からふもとの景色を眺めました。
磨崖仏はどこですか?

さてふもとの景色を眺め終わったので、岩戸山十三仏の広場の巨岩の前まで戻ってきました。
折角ここまできたので、磨崖仏はどこにあるのかと、巨岩の表面を眺めてみました。
しかし見付けられたのは、巨岩の上にある小さな祠(ほこら)と、右手の岩の上方に刻まれた「境」の文字ぐらいです。

地面に敷いてあったスノコを避けながら、岩戸山十三仏のお堂の前を通って奥にも行ってみました。
あるのはアチラコチラに安置されている石仏ばかりです。
仕方がないので、摩崖仏を見るのは諦めて、奥へ進むことにしました。
摩崖仏はお堂の中にある

実は普段、岩戸山十三仏を訪れても、摩崖仏の姿を見ることは叶いません。
なぜなら摩崖仏の刻まれている一枚岩の前には、お堂が建てられているからです。
隙間なく覆うことで、摩崖仏が風化してしまうことを防いでいるのです。
摩崖仏を見るには、お堂の中へ入る必要がありますが、その入り口にはいつも鍵がかかっています。

ちなみにお堂の入り口が開けられるのは、お祭りのときだけです。
うまくお祭りのときに居合わせれば、摩崖仏の姿を見られるかも知れません。
箕作山へは大岩を乗り越えて
箕作山へは、岩戸山十三仏の奥にある、大岩に挟まれた石段を上がります。
石段の上には箕作山への案内板があって、そこに描かれている矢印は右の大岩を指していました。
本当なのかな?と思いましたが、他に道はないので、大岩を越えていくことに。
大岩の上に立つと、2つめの大岩の向こうに険しそうな山道が見えました。
ちなみに2つめの大岩の上には「界」の文字が刻まれていました。
入り口の大岩の上方に刻まれていた「境」の文字と合わせると、「境界」になります。
そのあたりから岩戸山の頂上までは、神聖な領域であることを表しているのかも知れません。
岩戸山の頂上近くにある断崖展望台
大岩を2つ乗り越えたあとは、岩だらけの険しい上り坂が続きました。
多少は整備されているようですが、これまでの石段の状態とは程遠く、かなり登りづらいです。

岩場の山道を登ってくると、大岩の横に見晴らしの良さそうな断崖の展望台を見付けました。
折角なので、ふもとの景色を見に行くことにします。
断崖展望台からの景色は、岩戸山十三仏の広場から見た景色と、あまり変わらないようです。
ふとすぐ左側にある大岩を見ると、下に隙間があって、そこにお酒の入れ物が3本倒れていました。
もしかしたらお神酒として、お供えしてあったのかも知れません。
さらに岩戸山を登っていきます。
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