石川県加賀市(かがし)にある片山津温泉(かたやまづ おんせん)に行ってきました。
片山津温泉は柴山潟(しばやま がた)という湖のほとりにある、景色の素晴らしい温泉地です。
ただ温泉に行くだけだと勿体(もったい)ないので、ついでに周辺の観光地もいくつか巡ってみました。
たまたま訪れた那谷寺は、ちょうど紅葉の真っ盛りだったので、とても美しかったです。

那谷寺の展望台から石段を上って鎮守堂にお参りしたあとは、紅葉のきれいな楓月橋を渡り、小さな三重塔を見て、土手に上って大池を眺めました。
大悲閣(本殿)の裏参道から
大悲閣(本殿)への階段 大悲閣(本殿)の裏口 奇岩遊仙境への石段?
さて大池の土手を歩いてくると、参拝客の方たちが山から続々と下りてきました。
どこから来たのか見に行くと、岩山を削って作られた細い道が、穴の奥へと続いています。

奥へ行って中をのぞき込むと、受付の方が「いわや胎内(たいない)くぐり」の案内をしていました。
受付を済ませた人たちは、ゾロゾロと岩窟の奥へと入っていきます。
いわや胎内くぐりとは、岩窟を母親の腹の中とみなして、そこをくぐり抜けることで、これまでの罪や穢(けが)れを祓(はら)い清め、生まれ変わろうとするもの。
どうやら那谷寺の本殿である大悲閣に来たようでした。
岩窟の奥にある本殿には、ご本尊の十一面千手観世音菩薩像が安置されているようです。
そもそもこの岩窟が、那谷寺のはじまりの地です。
のちに花山法皇によって「那谷寺」と名を改められるまでは「岩屋寺」と呼ばれていました。
大悲閣(本殿)の表参道へ
大悲閣(本殿)からの眺め 大悲閣(本殿)の参道へ
大悲閣(本殿)から表側に出てくると、眼下に美しい景色が広がっていました。
すぐ右横に奇岩遊仙境の岩山が居座っているので、見える範囲は狭まっていますけどね。
それらの景色を眺めながら、大悲閣(本殿)から参道の階段を下りていきました。

階段を下りる途中で、大悲閣(本殿)の外観も見てみました。
崖に建てられているので、京都清水寺の舞台と同じで、懸造り(かけづくり)になっていました。
稲荷社には登れませんよ
大悲閣(本殿)から下りてくると、稲荷社へと通じる石段の登り口がありました。
ただ稲荷社は、立入禁止になっている奇岩遊仙境の一部なので登れません。
奇岩遊仙境は現在、安全と景観保護を考慮して立入禁止になっています。

ふと横を見ると、稲荷社の鳥居の近くの目立たない場所にも岩窟がありました。
その中に安置されている、赤い前掛けを着けた石仏が、何ともかわいらしいです。

ちなみに岩窟の上には、「願掛け猿」と名付けられた岩が挟まっていました。
過去には注連縄(しめなわ)が張られ新聞にも載ったそうですが、現在はパンフレットにも載っていません。
あとがき

今回の主目的は、片山津温泉で一泊して、おいしいご馳走を食べることでした。
ただ近くの観光地を訪れてみると、初めての場所もたくさんあり、案外面白かったです。
加賀温泉郷周辺には、まだまだ見どころがたくさん残っていると思われます。
それらは次回来たときの楽しみにすることにします。
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