今はまだ初夏で、紅葉の季節ではありませんが、鶏足寺(けいそくじ)周辺を見に行ってきました。
鶏足寺は、琵琶湖の湖北地域にあります。

初夏なのでちょっと寂しい石道寺

鶏足寺(旧飯福寺)を散策し終わりましたので、一旦石道寺の駐車場まで、来た道を戻ることにしました。
はじめて訪れたときは、与志漏神社(よしろじんじゃ)からここまで歩きましたが、ちょっと距離があるのです。

結局、石道寺の駐車場に戻るまで、石道寺で飼われている犬にしか会いませんでした。
紅葉の季節でないと、観光客って訪れないのですね。
石道寺から与志漏神社へ
さて、石道寺から与志漏神社へは、一旦、高時川まで下り、北西に右折してすぐの変わった形の四差路を北に入ります。

集落の中を進んで、大きな鳥居が見えたら右折して、石段の前を横切りました。
さらに「己高庵(ここうあん)」への矢印が出ているところを左へ入り、駐車場に車を停めました。
与志漏神社と戸岩寺の形勢逆転か?

境内を歩いてみれば分かるのですが、与志漏神社はたいへん大きな神社です。
そもそもは、世代大明神(よしろだいみょうじん)という名称で、地元の余領郡(よしろぐん)の氏神として、祀られてきた大社だそうです。

すぐ隣には、行基(ぎょうき)が建てたという、戸岩寺(といわじ)の本堂もあります。
その昔は最澄、空海や慈覚などの高僧も訪れ、多くの建物がある大寺院だったそうです。
それが現在では、廃寺となっています。
ということは今でこそ、ここは与志漏神社の境内ということになっていますが、そもそもは戸岩寺の境内だったのかも知れません。
行基は、お寺を建てるマニアですか?

そういえば、お寺めぐりをしていると説明書きの中に、「このお寺は行基によって開かれました」というような文言をよく見かけます。
行基と言えば、晩年、東大寺の大仏の造営に協力したことで有名ですね。
行基って実は、布教活動のかたわら、貧しい人々のために、土木事業もしています。

その土木事業には、お寺を建てることをはじめとして、川に橋を架けること、堤防を造ることまで、いろいろとあります。
まるで、現代のゼネコンみたいですね。
己高閣と世代閣という収蔵庫

さて与志漏神社の境内には、己高閣(ここうかく)と世代閣(よしろかく)という 2つの収蔵庫があります。
それぞれの中には、次のようなものが収められているそうです。
- 己高閣 …… 鶏足寺のご本尊十一面観音像をはじめ、数々の重要文化財など
- 世代閣 …… 戸岩寺のご本尊薬師如来立像をはじめ、多くの仏像や仏画そして古文書など

社務所に拝観料を納めれば、どちらも拝観できます。
ただし、収蔵庫の内部は撮影禁止です。
今回は、仏像を見る気分ではなかったので、素通りしてしまいました。
山の上の観音堂へ

それよりも以前から、与志漏神社の裏山にある観音堂がすごく気になっていました。
以前、古橋周辺案内図を見たときに一度、上ってみたかったのです。

ということで今回は、観音堂に行ってみました。
まっすぐに続く石段を上っていくと、すぐに観音堂の建っている広場に到着しました。

清掃はしてありますが、普段誰も来ないからなのか、観音堂は扉が閉じられていました。
ちょっとガッカリですが、こういうこともあります。
そしてふもとの食堂兼温泉施設へ
同じ道を戻るのはつまらないので、違うルートを通って下ります。
ふもとには、己高庵(ここうあん)という建物がありました。

与志漏神社の駐車場からほど近く、館内には食堂と温泉施設があって、お土産も売っています。

去年、シーズン前に鶏足寺周辺をちょっと下見に来たのですが、そのとき、たまたま食堂でランチを食べたら、美味しかったので、今日も食べようと入ってみました。
しかし残念ながら、丁度時間切れとなってしまいました。
次回来たときのお楽しみにして、帰途に就きました。
あとがき

モミジやカエデと言えば、秋の紅葉の時期がもてはやされますが、初夏の緑色に色づいているころも捨てがたいです。
むしろ誰も居ないので、静かに景色を楽しめます。
秋の紅葉の時期は、観光客が多すぎるので、人を見に行っているように感じることも、多々あるのです。
結局、秋の紅葉の時期にも、モミジやカエデを見に行くのですけどね。
今秋はどこに見に行こうかな?
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