伊吹山(いぶきやま)は、滋賀県と岐阜県にまたがる大きな山です。
標高が 1377メートルと、ボクにとってあまりに高すぎるので、これまで登るつもりはありませんでした。
しかし調べてみると、お手頃な高さのところに、山城跡や寺院跡があるようです。
米原市のホームページに、トレッキングマップが配布されていたので、それを片手に歩いてきました。


上平寺の駐車場へ

伊吹山のふもとを通る県道531号線を、西から東に向かって走っていると、道端に上平寺の看板が出ています。
他にめぼしい目印がないので、そこから上平寺集落の中に入って、伊吹登山駐車場へ向かいました。
以前は上平寺集会所の南側にある駐車場が利用できたようです。
ところが利用客が増えたようで、すこし離れた場所に、新たな駐車場が設けられました。
伊吹神社の手前を左へ 伊吹登山駐車場
上平寺集会所の横をさらに進んで、伊吹神社の手前で左に曲がると、広い駐車場があります。
到着したときには、すでに 10台ほどの自動車が停まっていました。
上平寺杉本坊の前で見どころを確認

先ほど上平寺集会所の横を通り過ぎたときに、大きなイラストマップを見掛けました。
まずはイラストマップを確認するために、集会所の手前まで戻ることに。
すると、伊吹山の南側一帯に広がる京極氏遺跡の見どころについて説明した、大きな解説板がありました。
解説板に描かれたイラストマップは、特に京極氏館跡周辺と城下町が詳しいようです。

ちなみに上平寺というお寺は衰退してしまい、集会所を兼ねた上平寺杉本坊と伊吹神社に入ってすぐの薬師堂ぐらいしか残っていません。
上平寺杉本坊では、今でも法灯が守られ、仏像や京極高清(きょうごく たかきよ)の位牌が祀(まつ)られているそうです。
京極高清の家臣団の屋敷跡
京極氏 館庭園跡へ 内堀跡を越えて 伊吹神社の入り口
ということで、京極氏の館跡と庭園跡を見に行きます。
橋を通って、護岸工事がなされた内堀跡を渡ると、伊吹神社の入り口の前に着きました。
京極氏館とは、京極高清とその家臣たちの屋敷、蔵屋敷や厩など全体を指します。
京極高清の屋敷は、特に「(御)屋形」とよばれています。
「上平寺館」と書かれているものも、「京極氏館」で統一しています。
上平寺城絵図 薬師堂
さて伊吹神社の中に入ると、すぐ右側にすこし傾いた薬師堂がありました。
そもそも上平寺の本堂は、伊吹神社の本殿と並んで建てられていました。
ところが明治時代の神仏分離令によって、ご本尊がこの場所まで降ろされたそうです。
弾正屋敷跡 蔵屋敷跡 隠岐氏屋敷跡
京極氏館は、伊吹神社の広い境内を利用して整備されました。
伊吹神社への参道を歩いていると、道の両側に京極氏館の跡地が次から次へと現れます。
京極氏屋形跡と庭園跡
京極氏屋形跡入り口 五輪塔群 京極氏館跡奥
参道の先に伊吹神社の鳥居が見えてくると、右側に京極氏屋形跡が現れました。
かなり敷地面積が広いので、大きな屋形が建てられていたものと思われます。
京極氏庭園跡(左) 京極氏庭園跡(右)
さらにその奥には、いくつもの大きな岩が配置されている京極氏庭園跡がありました。
手前と奥に池があったそうですが、手前の池は枯れています。

京極氏庭園跡の中をさらに奥に進むと、「虎石」とよばれる大岩が立ち上がっていました。
京極高清はこの庭園で、屋形を訪れた客人をもてなしたようです。
つぎは伊吹神社を見に行きます。
コメント