鍾乳洞と言えば、山口県の秋芳洞(あきよしどう、昭和天皇が皇太子時代に命名)が有名ですが、関ヶ原にも関ヶ原鍾乳洞(せきがはら しょうにゅうどう)があります。
小学生の頃に行ったきりで、鍾乳洞の中に川があり、その中で魚が泳いでいたことぐらいしか、記憶に残っていません。
通りかかったついでに、久しぶりに行ってきました。
昔はコマーシャルも
ボクが子供の頃は、まだ「関ヶ原鍾乳洞」のコマーシャルが流れていました。
オリンピックの選手 鍾乳洞 原始人
鍾乳洞の入り口から、1964年開催の東京オリンピックの選手のような格好をした人が入っていくと、鍾乳洞の出口から、原始人の格好に変わって出てくるというものでした。
鍾乳洞の中には、古代の化石が眠っているので、中に入った人は、古代にタイムスリップすることになるよという意味でしょうか。
スケートセンター ジェットコースター メリーゴーラウンド
当時は、まだ近くに「関ヶ原国際スケートセンター」や、遊園地「関ヶ原メナードランド」もありましたので、併せて宣伝されていて、あたりはたいへん賑わっていました。
玉倉部の清水

関ヶ原鍾乳洞の入り口の前には、「玉倉部(たまくらべ)の清水」もあります。
むかしむかし、日本武尊(やまとたけるのみこと)が、伊吹山の荒神(あらがみ)を退治しようとして山に入ったら、返り討ちにあって高熱が出てしまいました。

そのときに飲んだら、病(やまい)が直ったのが、この清水です。
病気の体で、滋賀県米原市醒井(まいばらし さめがい)の「居醒の清水」まで歩いていくのは大変ですが、ここなら伊吹山の麓(ふもと)なので頷(うなず)けます。

なお、すぐそばには、玉倉部神社もお祀りしてあります。
追記(2019.05.18)

玉倉部の清水が復活して、水が流れるようになりました。
心なしか石に生えている苔(こけ)も、生き生きとしているようです。
関ヶ原鍾乳洞

ここの鍾乳洞の正式な名前は、「岩倉山(いわくらやま)の鍾乳洞」というようです。
ただ一般的には、誰でもわかるように「関ヶ原鍾乳洞」と呼ばれています。

ここの鍾乳洞はちょっと変わっていて、通路がバリアフリーになっているそうです。
車椅子の方もベビーカーも、そのまま回れるそうです。

では、鍾乳洞の入り口から、内部を探検です。
鍾乳洞の内部

鍾乳洞の中に入った途端、ヒンヤリした空気が体全体を包みます。
真夏の暑い日に来れば、より一層その涼しさを感じられるに違いありません。

鍾乳洞といえば、表面が白くてツルンと丸みを帯びた鍾乳石が、出迎えてくれると思っていましたが、最初は単なる岩場の洞窟です。
それでもひたすら、最奥まで進んでいくと、やっと鍾乳石に出会えました。
ただ、たいへん申し訳ないのですが、鍾乳石を見られる場所が、圧倒的に少ないです。
決して、秋芳洞のような鍾乳洞を期待してはいけませんよ。
鍾乳洞から脱出

さて、期待して鍾乳洞の出口から出たのですが、残念ながら原始人の姿にはなっていませんでした。

そういえば、むかし見たコマーシャルでは、出入り口はどちらも岩だらけでした。
しかし現在では安全に配慮して、ガッチリとコンクリートでしっかり固められています。
食堂の玉倉部そば
なお食堂では、玉倉部(たまくらべ)そばも販売されているようです。
最近になって、道沿いに幟(のぼり)が立てられるようになり、売り出しているようです。
残念ながら今日はもう、よそで済ませてしまったので、また今度、昼どきに立ち寄ったときに、食べることにします。
では帰る途中にある、旧陸軍の火薬庫跡を見に行きたいと思います。
コメント