最近は誰もがスマートフォン(以下、スマホ)を持つ時代です。
スマホには必ずカメラ機能が付いているので、誰でも簡単に写真を撮影できるようになりました。

ただよく考えないで、ショーウィンドウの展示品や水族館のサカナなどを撮影すると、自分の姿が板ガラスやアクリル板に反射して、本当に撮影したいものが見えづらいことがあります。
過去に放送された TBS の「がっちりマンデー!!」を見ていたら、貼るだけで反射を防止するフィルムを紹介していました。

板ガラスやアクリル板は反射する
ショーウィンドウなどに使われる板ガラス、水槽などに使われるアクリル板は、一見すると透明です。
しかし透過率は 100パーセントではないので、光をすこし反射しています。
透過率とは、光が物質を通過する割合のこと。
透過率が 0パーセントならまったく通過せず、100パーセントならすべてが通過する。

普段はあまり気にならないのですが、一方が明るくて他方が暗くなったりすると、途端に目立ちます。
たとえば夜に、明るい部屋の中から窓ガラスを見ると、部屋の中の様子が映るようになります。
ひとは見たいものだけを見るので、光の反射の割合が少なければ、まったく気になりません。
ところがカメラはそのような区別がないので、光の反射をすべて写真に反映してしまうのです。
蛾の眼と同じ構造のフィルム
そんな光の反射を防止してくれるのが、三菱ケミカルの反射防止フィルム「モスマイト」です。
板ガラスやアクリル板の両面に貼るだけで、その向こう側にある対象物がキレイに見えるようになります。

実はモスマイトの表面を拡大すると、肉眼では見られない無数のかなり小さな突起があるそうです。
この構造は、光を反射しない蛾の眼を参考にして開発されました。
すでに美術館や博物館、カーナビの画面にも採用され始めているのだとか。
三菱ケミカル
ちなみに三菱ケミカルは、三菱化学と三菱樹脂、三菱レイヨンが、2017年に合併して出来た会社です。
最初に社名を聞いたとき、三菱化学と似た社名だけどいいのかな?と思ってしまいました。
合併すると同時に、同じような場所に重複していた事業拠点をひとつにまとめ、合理化を図っています。

これまでそれぞれの会社で培ってきた化学技術を、上手く組み合わせることで便利な素材をいろいろと開発し、世の中に提供する総合科学メーカーとして生まれ変わりました。
あとがき

カーナビに限らずカーオーディオでも、日差しの具合によっては画面が見づらいことあります。
今後ますます採用されるところが増えると、ありがたいです。
ただ一番見づらいのは、朝日や夕日に向かって走っているときの交通信号なのですけどね。
日よけを下げすぎると見えなくなるので、いつも困っています。
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