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【滋賀】米原市上丹生の松尾寺山を巡る その5 (石造九重塔とはさみ岩と斧割水篇)

名所史跡めぐり
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米原市の公式ウェブサイトでは、トレッキングマップがPDF形式で無料配布されています。
それによると米原市内の山やまには、トレッキングコースが整備されているようです。

今回はそれらの中から一番気になった、松尾寺山(まつおじやま)に登ってきました。
松尾寺山は、滋賀県米原市上丹生(まいばらし かみにゅう)にある低山です。

松尾寺旧境内図
松尾寺旧境内図

松尾寺山頂上の分岐点から旧本堂跡へ向かい、途中で影向石を見たあとは、基壇だけになった旧本堂跡を訪れ、石段下にある坊院跡を見てきました。

鐘つき堂跡と石造九重塔

ということで、倒木をくぐって石段を登り、松尾寺旧本堂跡まで戻ってきました。
つぎは、石造九重塔(いしづくり くじゅうのとう)を見に行きます。

石造九重塔の手前にあるシンプルな基壇は、鐘つき堂跡のようです。
松尾寺旧境内図では鐘楼跡になっていましたが、鐘楼は 2階建てなので、建てるには基壇が狭すぎます。

九重石塔
九重石塔

さて松尾寺の石造九重塔は、5メートルあまりの背の高い石塔です。
松尾寺山で石造りのものは、よく手短な石灰岩で造られていますが、花崗岩製なので保存状態が良いです。

悪さをすると挟まれる、はさみ岩

石造九重塔からは、地蔵峠に向かいます。
はじめは行き止まりなのかと思いましたが、鐘つき堂跡のあたりから、裏参道の石段が始まっていました。

裏参道の途中には、両脇に大岩があるため道が狭くなっている、はさみ岩とよばれる場所があります。
松尾寺山で悪さをすると、この場所で岩に挟まれて動けなくなるのだとか。

ただそれにしては谷側の岩が低すぎるので、むかしはもっと背の高い岩だったのでしょう。
岩に亀裂が入っており脆(もろ)そうなので、途中でポッキリと折れてしまったのでしょうね。

真実の口

東近江市の太郎坊宮の夫婦岩も、別名「はさみ岩」とよばれているようです。
ウソをついた者が通ると、同じように岩に挟まれてしまうのだとか。

役行者の斧割水

はさみ岩から横掛け道を歩いていくと、地面がしっとりと濡れている場所がありました。
ここは、役行者の斧割水(えんのぎょうじゃ の よきわりすい)と名付けられた場所です。

役行者は、役小角(えん の おづの)の通称で、飛鳥時代に実在した呪術者。
山岳信仰のひとつ修験道の開祖とされ、各地でお寺を建立したり修行したりした伝説が残る。

役小角

昔むかし、役行者が松尾寺を建てられたとき、近くに水場がなくてたいへん困りました。
大岩に祈願して斧(よき)を振り下ろしたところ、大岩が割れて清水がこんこんと湧き出しました。

ちなみにふもとの松尾寺では、役行者の斧割水が飲めるようです。
山肌を黒いホースが伝っているので、水源からふもとの松尾寺まで、水を引いているのでしょう。

勧善院跡と養運院跡

さらに横掛け道を歩いていくと、山側にすっかり苔むした石垣がありました。
石垣の上は広場になっており、松尾寺に属する勧善院が建っていたそうです。

その長い石垣の下を歩いていくと、今度は養運院跡がありました。
松尾寺の坊院跡は尾根筋に限らず、良さそうな場所なら、どこにでも建てたようです。

走るお坊さん

小屋が倒壊していましたが、屋根や壁板がトタンなので、養運院ではないと思われます。

つぎは、松尾寺山砦跡へ行きます。

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