以前、滋賀県野洲市(やすし)の妓王寺(ぎおうじ)に 2度も行ったのですが、京都にある祇王寺(ぎおうじ)にはまだ行っていません。
というわけで、京都市の西部にある嵯峨野(さがの)に行ってきました。
祇王寺のついでに、いくつかお寺も見てきました。
きぬかけの路を通って
京都の嵯峨野に行くときは、まずは琵琶湖大橋を渡ります。
無料になった途中(とちゅう)トンネルを越えたら、そのまま高野川沿いを下りました。
続いて、北大路通からきぬかけの路へと抜けていきます。
その日はちょっと、いつもと違う道を通ってみたのですが、どこを道間違えたのか、道に迷っていろいろと彷徨(さまよ)ってしまいました。

すこし道に迷いましたが、どうにか清滝街道にたどり着き、いつもの「今井駐車場」にたどり着けました。
この駐車場は、あだし野念仏寺(あだしのねんぶつじ)に近いので、重宝しています。
あだし野念仏寺へ
駐車場からは、まず道路と並行する細い坂道を下りていきます。
つぎにトンネルをくぐって、まっすぐに住宅地の中を歩いていくと、突き当りがあだし野念仏寺です。

すこし左へ下ったところに、あだし野念仏寺へと続く坂道の登り口があります。
生命力あふれる緑色の葉や、のり面に生えたコケが美しく、いい雰囲気です。

そこから緩やかな坂道を登っていくと、登りきったところに受付があります。
なお境内は、たくさんの樹木が植えられているため、たばこや焚き火は禁止です。
あだし野念仏寺の境内

受付を済ませ、まず左へ曲がると、苔むした庭の中にたくさんの石仏が並んでいます。

さらに奥へ進んでいくと、巨大な仏舎利塔(ぶっしゃりとう)のお出ましです。
仏舎利とは、悟りを開いた者の骨、つまりお釈迦さまの骨という意味のサンスクリット語です。

寿司屋の仲間うちで使われる符丁では、ご飯のことを舎利(シャリ)と呼びます。
これは、荼毘(だび)に付されたお釈迦様のお骨とお米とが、似ているところからそう呼ばれています。
本堂と六面体地蔵
最後にお墓の中を通り抜けると、あだし野念仏寺の本堂にたどり着きます。

本堂の中央には、ご本尊の阿弥陀仏が座禅を組んだ姿で、据えられています。
なんでも運慶(うんけい)の嫡男の湛慶(たんけい)が作ったという作品です。

また左へ行くと、竹の小径(こみち)を登って、墓地の隅にある六面体地蔵まで行けます。
ただ、ブルーシートが掛かっており、工事中のため通行止めでした。
西院の河原

西院の河原には、寺務所のそばの屋根のついた入り口から入ります。
ただし、中に入って撮影するのは禁止されています。

むかし、中で撮影する人が、何かマナー違反をしたのかも知れません。

そのお陰で、ひとが誰もいない写真を簡単に撮影できます。
こんなおびただしい数の石仏が、1ヶ所に集められている光景は壮観ですね。
赤い霊柩車シリーズ

そういえば、片平なぎささん主演の 2時間サスペンス・ドラマに「赤い霊柩車シリーズ」があります。
そのドラマでは毎回、冒頭がこの西院の河原のシーンからはじまります。

あたりは街灯もない暗闇。
無数のろうそくが灯る石仏群の中で、片平さんが一人語る、あの幻想的なシーンです。
あだし野念仏寺の千灯供養

たぶん、あだし野念仏寺の千灯供養を、モチーフにしているのではないでしょうか?

毎年 8月23日・24日に開催されますので、興味のある方はどうぞ。
つぎは、祇王寺の方へ向かいます。
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