旧国鉄の北陸本線は北陸トンネルが完成する前、敦賀駅と南今庄駅の間を、鉢伏山(はちぶせやま)を避けて海側に回り道しながら、いくつものトンネルを通り抜けていたそうです。
それらは旧北陸本線トンネル群とよばれるのですが、前回はそれを意識しないで通ったので、改めて通ってきました。

JR南今庄駅の待合所を出発して、大桐駅跡を見たあとは、山中信号所跡の待避線と山中トンネルの左奥にある行き止りのトンネルの出入り口を見ました。
山中トンネルを通って

行き止まりのトンネルと山中トンネル
左側の折り返し線用のトンネルには、轍(わだち)がついているので最近、自動車に乗って入った人がいるようです。
しかし長いトンネルの奥は行き止まりなので、バックで出てくるのは面倒そうです。
また中は真っ暗で電灯も点いていないので、なおさら入るのは諦めました。
山中トンネルに入るときは、対向車のライトを確認してから入りました。
前日の雨のせいでモヤが掛かって、フォグランプを点けていても前が見づらかったです。
伊良谷トンネルで信号待ち
山中トンネルを抜けると、2人のハイカーがこちらに向かって歩いていました。
モヤで視界が悪くなった暗くて狭いトンネルの中で、2人に遭遇しなくて良かったです。

伊良谷トンネル
さて伊良谷トンネル(いらだに)の入り口に来ると、信号機が設置されていました。
トンネルが内部で曲がっているため、入り口から対向車の存否を確認できないからでしょう。
待ち時間が 3分なので、それほど長いトンネルではなさそうです。
待っている間、対向車は 1台も来ませんでした。
曲谷トンネルの北側からの眺め

曲谷トンネル
前回、旧北陸本線(杉津線)を通ったとき、自動車を路肩に停めて、海側の景色を撮影している人たちがいました。
その場所を探しながら走っていると、曲谷トンネルの北側で、海側が開けている場所を見付けました。

若狭湾に突き出る敦賀半島
湿度が高いので霞んでいますが、若狭湾の中に浮かぶ敦賀半島が見えました。
敦賀原子力発電所の建物はよく見えません。
杉津駅の跡地にはパーキングエリア
ふたたび走り出すと、道が二手に分かれていました。
そのまままっすぐに進むと、海岸近くの国道8号線に下りてしまいます。
旧北陸本線をたどるため、左折して北陸自動車道の下をくぐりました。
道路のすぐ西側には高台があって、その上には何らかの施設があるようでした。
その施設は廃止された杉津駅の跡地に造られた、杉津パーキングエリア(上り)です。
ぷらっとパークから中に入ると、そのことが書かれているようです。
葉原トンネルでも信号待ち
残りの道も、いくつかの狭くて暗いトンネルをくぐることになります。
すぐ近くには北陸自動車があって、自動車が慌ただしく走っていました。

葉原トンネル
旧北陸本線トンネル群の最後のトンネルである、葉原トンネルでも信号待ちをしました。
長さが 1キロメートル弱もあるので、待ち時間は 5分と長めです。
ちなみに、続く国道476号線の一部も、旧北陸本線の跡地を再利用しているようです。
JR敦賀駅の東側まで行くと、北陸トンネルから出てきた北陸本線がすぐ横に見えました。
あとがき
今回、改めて旧北陸本線(杉津線)を通り、至るところに立ててある説明を読むことで、むかしの鉄道員が如何に苦労して列車を峠越えさせていたかが、垣間見えたような気がします。
現在は北陸トンネルを通るようになったお蔭で、敦賀駅と南今庄駅の間を速く移動できます。
旧北陸本線(杉津線)の駅を利用していた方たちには申し訳ありませんが、山中信号所で対向列車を待つ必要がなくなって、良かったのだと思っています。
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