愛知県犬山市(いぬやまし)には「博物館明治村」という場所があります。
ただその敷地があまりにも広大なので、丁寧に見て回ると、とても一日では回れません。
ということで今回は「乗り物一日券」も買って、博物館明治村の中を巡ってきました。
1丁目の小山に上って、文豪たちが借りて住んだ住宅や、西郷隆盛の弟が建てた洋館、そして幼稚園としても使われていた教会堂を見てきました。

赤坂離宮の正門の脇にあった哨舎
1丁目の小山の上を散策して坂道を通って下りてくると、哨舎(しょうしゃ)がありました。
哨舎とは、歩哨(ほしょう)という兵士が立って、周囲を見張るための小さな建物です。
その哨舎はもともと、東京にある赤坂離宮の正門の内側と外側の両脇に 4つあったうちの 1つです。
赤坂離宮の洋風のデザインと調和するように、外壁には白いペンキが塗られ、丸い屋根は銅板で覆われていました。
岐阜県関ヶ原町の鍾乳洞の近くに立っている、シンプルな立哨舎とはまるで出来が違います。

開国によって牛肉を食べるように
江戸時代の日本では、動物の中で食べていたのは鳥や魚介類が多く、一般の人はあまり獣の肉を食べませんでした。
ましてや牛や馬なら、なおさら食べません。
当時牛や馬は、荷物や人を運搬したり、田畑を耕したりするための道具だったからです。
ところが開国して、西洋人に牛肉を食べる習慣があることを知ると、そのマネをして次第に牛肉を食べるようになりました。
そうして出来たのが牛肉を扱うお店です。
実際に営業している牛鍋大井牛肉店
「牛鍋 大井牛肉店」は、兵庫県神戸市で営業していた牛肉を扱うお店です。
店頭で牛肉を販売するだけでなく、2階の客室で牛鍋が食べられるようになっていました。
当時まだ珍しかった牛肉を、実際にお客さんに食べてもらって、その美味しさを知ってもらい、牛肉を買ってもらおうという目論見なのでしょう。
ということで、1階部分は当時の「牛鍋 大井牛肉店」が再現してあるだけなのですが、2階に上がると牛鍋屋として営業しているので、実際に食べられます。
ただちょっとお値段が張るので、ボクは遠慮しておきました。
村営バスに乗って
そんなこんなで、博物館明治村の正門までやってきました。
正門から外に出てバスに乗れば、犬山駅(東口)まで帰れるようです。
しかしボクは自動車で来たので、博物館明治村の北入り口まで戻らなければなりません。
すぐ近くに村営バスの停留所があったので、そこでしばらく待って村営バスに乗りました。
村営バスは博物館明治村の建造物の間を、解説を交えながら縫うように走っていきます。
これまでに見学した場所だけでなく、行かなかった場所も見られたので、有難かったです。
あとがき
乗り物一日券を買ったのですが、結局それぞれの乗り物を 1度ずつしか乗りませんでした。
市電に至っては、路線の半分しか乗っていません。
それでも乗り物で移動すれば、たとえ歩き疲れていたとしても、目的地の近くまで連れて行ってくれます。
たまたま見かけた人はバスを有効に活用していて、見たい場所の間をバスで移動することにより、移動時間を短縮していました。
乗り物に乗るだけでも楽しいので、一度試してみてはいかがでしょうか。
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