岐阜県山県市(やまがたし)には、大桑城跡(おおがじょうあと)があります。
大河ドラマ「麒麟がくる」を見ていたら、美濃の守護大名である土岐氏の山城として名前が出ていました。
すぐに行くと混むおそれがあるので、しばらく時をおいて大桑城跡を訪れてきました。
ときどき他人(ひと)とすれ違いましたが、互いに距離をとり道を譲り合ったので、問題ありませんでした。

曲輪群の入り口から、急な岩場を登って、台所を見たあとは、遺構群を見ながら天守台の北側まで行って、岩だらけの尾根筋を登り、山頂にたどり着きました。
ミニ天守とふもとの景色
大桑城跡ミニ天守の向こうに金華山 大桑城跡絵図
さて古城山頂上から細道を南へ歩いてくると目の前に、高さ約 3メートルのミニ天守が現れました。
登山口にあった絵図には天守台が描かれていますが、戦国時代の大桑城に天守そのものは無かったようです。

大屋根の上に金のシャチホコが載っているので、きっと名古屋城天守を参考にしたのでしょう。
築年数はけっこう古く、西暦1988(昭和63)年に建てられたそうです。
ミニ天守前(左) ミニ天守前(中)、百々ヶ峰、金華山 ミニ天守前(右)
ミニ天守の前はちょっと狭いのですが、遮(さえぎ)るものがほとんどない、見晴らし台になっていました。
正面はるか遠くには、斎藤道三(さいとう どうさん)の稲葉山城があった金華山が見えます。
天守台から台所へ
伝「天守台」(左)、石碑、祠 伝「天守台」(右)、ミニ天守
ミニ天守から坂道を下ってくると、天守台だと推定されている場所に着きました。
あまり広い場所ではないので、建てられていたとしても、小さめの建物だと思われます。

天守台も見晴らし台になっているので、あたりの景色を見渡しておきました。
谷側には丸太のベンチが設置されており、景色を見ながら休憩したり弁当を食べたりできます。
天守台から景色を見たとき、左の尾根に見える建物は城山展望台です。
はじかみ林道の途中から歩いても、みやまの森から遊歩道を登っても行けるようです。
足場の悪い斜面 伝「台所」を見下ろして
天守台からは、足場の悪い斜面を台所まで下りていきました。
なお安全を考慮してロープが張られていますが、掴まらなければ下りられないほど急勾配ではありません。
台所からはじかみ林道登山口へ
はじかみ林道へ 登るのは大変そう
台所から下った先にある分岐点では、はじかみ林道の方へ下りていきました。
行きは切井戸へ行ったので、初めて通ったのですが、こちらの道もけっこうな急坂です。
展望休憩所 正面に金華山
急坂が終わると、丸太ベンチの置かれた展望休憩所があったので、そこから景色を眺めておきました。
山頂からの景色と代わり映えしませんが、正面には金華山が見えます。
なだらかな横掛け道 切井戸への入り口
続くなだらかな道を下りていくと、すぐに切井戸への分岐点に着きました。
あとは登ったり下ったりを繰り返して、はじかみ林道の駐車場まで戻ることになります。
古城山登山口と四国堀
駐車場からの帰りは、はじかみ林道を南の方へ下りてみることにしました。
すると前方の曲がり角に古城山登山口が見えたので、すこしだけ立ち寄ってみることに。
古城山登山口(左) 古城山登山口(右) 四国堀跡
古城山登山口にも、はじかみ林道登山口と同じように、登山マップなどが置かれていました。
そのうち、ふもとからも古城山に登ってみたいと思います。
ちなみに、気になっていた四国堀跡にも、思いもよらず立ち寄れました。
残念ならが駐車場がなく、路肩に駐車したので、すぐに出発することとなりました。
あとがき
隅から隅までとは行きませんが今回、大桑城跡の中をいろいろと歩いてきました。
急勾配の斜面や岩場などを登ることが多くて、けっこう楽しめましたよ。

ちなみに帰りがけ、駐車場の端にクルマを停めていた、地元のおじさんに声を掛けられました。
ほとんどの人は、山頂まで登って下りてくるだけなので勿体ない、とお嘆きでした。
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