岐阜県山県市(やまがたし)には、大桑城跡(おおがじょうあと)があります。
大河ドラマ「麒麟がくる」の中で、美濃の守護大名である土岐氏の山城として描かれていました。
前回ははじかみ林道登山口からでしたが、今回は古城山登山口から大桑城跡まで登ってきました。
主要な登山道ではまだ他人(ひと)とすれ違いますが、一歩主要道から離れるともう誰もいません。

駐車場に自動車を停めて、古城山登山口から古城山に登り始め、切通しや見張り台らしき場所を見ました。
発掘調査中の岩門
曲輪跡らしい平場 露出した大岩
さて見張り台らしき場所からは、しばらく大したものがないので、ひたすら登山道を登っていきました。
しいて言えば、曲輪跡のような平らな広場や地面から露出した大岩があるくらいです。
番所跡(伝「岩門」) 大桑城跡発掘中
そのうち前方に、山中としては似つかわしくない、ブルーシートが見えてきました。
近づいてみるとそこは岩門とも呼ばれる番所跡で、2020年12月末まで発掘調査する予定とのこと。

番所跡のシンボルとも言える大岩には、まったく近づけない状態でした。
仕方がないので、オレンジ色のフェンスの間を通り抜けて、先へ進みます。
分岐点から曲輪群へ
馬場跡への分岐点 堀切跡に架かる土橋 竪堀跡は右下
番所跡からは、さらにつづら折りの坂道を登っていきました。
坂道が終わると、馬場跡への入り口や堀切跡、竪堀跡など、目白押しに遺構が続きます。
分岐点(左下)曲輪群 分岐点(奥)山頂(右下)切井戸
その先には、曲輪群へと下りていける分岐点がありました。
前回は虫が多くて途中で断念したのですが、今回は曲輪群の一番下まで下りてみます。

ちなみに反対側の急斜面をロープを伝って下っていくと、切井戸に着きます。
金鶏伝説が残っているようですが、各地に同じような話があるので、本当かどうかは判りません。
曲輪群の最下段にある水場跡へ
曲輪群の最初の曲輪 二つ目の曲輪
ということで、古城山頂上の西側に連なる曲輪群の中を下りていきました。
入り口には「入るな危険!」という旨の看板がありますが、行く手を阻(はば)むものは何もありません。
石が散乱し倒木が横たわる 曲輪群の石垣跡
曲輪群の中は訪れる人が少ないので、あたりに石が散らばったままで、倒木は放置されていました。
途中には石垣跡も見られますが、土砂崩れでほとんど崩れています。
角張った大岩の横を通って 曲輪群最下段の水場跡
最後に人工的に削られたと思われる大岩の横を通ると、曲輪群一番下の水場跡に着きました。
まわりを石垣で囲まれた水場跡の中は、石だらけですっかり水が涸(か)れています。
曲輪群をさらに下ったら、水たまり
さらに曲輪群の下段へ 小川跡の向こうに曲輪跡
水場跡のあたりからさらに谷側を見ると、まだまだ曲輪群が連なっているように見えました。
歩きやすい場所を探しながら歩いていると、かなり広い曲輪跡も見つかります。
ただの水たまり ふもとへ続く道
その曲輪跡を通ってさらに下りていくと、淀んだ水たまりがありました。
最初見たときは水場跡なのかと思いましたが、近くに曲輪跡らしい場所は見当たりません。

水たまりからは、ふもとまで下りていけそうな道が、奥の方へ続いていました。
ただこれ以上進んでしまうと大変なので、来た道を戻ることにします。
さらに大桑城跡を歩いていきます。
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