五個荘(ごかしょう)の近江商人(おうみしょうにん)に興味があったので、滋賀県東近江市(ひがしおうみし)の五個荘を訪ねることにしました。
ただ今、藤井彦四郎邸の琵琶湖を模した池の周りを散策し終わったところです。
山小屋風の展示館

藤井彦四郎邸の縁側から邸宅の中に戻り、ふたたび廊下を歩いていくと、洋風な部屋の中に入りました。
それは、玄関の左側にあった山小屋風の洋館の中でした。
藤井彦四郎邸の山小屋の内部(左) 藤井彦四郎邸の山小屋の内部(右)
部屋の中は、山小屋というものの、洋風でお洒落なテーブルや椅子が置かれています。
また天井や壁にも、お洒落な照明器具が取り付けられ、床は赤い絨毯で覆われています。
過去には、役所広司さん主演の映画「日本のいちばん長い日」の撮影も、この部屋で行われたようです。
オルガンとポータブルプレーヤー

手前には使い込まれたオルガンが置いてあり、奥には旧式の持ち運び式レコードプレイヤー 4台が展示してあります。

ボクが子どもの頃、保育園の保母さんたちは、みんな足で上手にペダルをパタパタさせながら、オルガンを弾いていました。
でも最近の保育士さんは、たぶん電子オルガンなので、その点は楽になったのでしょうか。
壊れた蓄音機

さらに隣には、ビクターのマークでよく見た蓄音機も展示してあります。
蓄音機の横にはキャリングケース?に入れられたレコード盤まで置いてあります。

これだけ揃っているのだったら、実際に蓄音機でレコードの音を聞きたいものです。
なんとか、蓄音機を修理していただきたいところです。
演奏可能なグランドピアノと種々雑多

近江商人が寄贈したというグランドピアノも、椅子まで用意されて、ぜひ弾いてくれと言わんばかりの状態で、展示してあります。
その奥には、旅行用のトランクケース、仏像や少女の石膏像まで展示してあります。

なんだか、展示品の並べ方に、取り留めがありませんね。
展示品それぞれに説明書きがあるので、学芸員の方がいると思うのですけどね。

なお、暖炉の上に展示してある火縄銃は、さわってはいけません。
火縄銃は思った以上に重いので、床に落として壊すおそれがあるからなのでしょう。
書庫の中の大量の古文書

さて、その隣には立派な書庫があり、中にはたくさんの古文書が収蔵されています。
実はこれらの古文書、英国観光船の備品だったそうです。

これらの古文書に目をつけた藤井彦四郎さんが、スクラップ同然だった英国観光船を買い取って、手に入れたものだそうです。
関羽雲長 劉備玄徳 張飛益徳
ガラス扉を開けられないので、よく判りませんが、外からは次のようなものが見えます。
- 易経、詩経、書経など …… 儒教の経典の中で最も尊重される 5つの経典
- 十八史略 …………………… 中国の子ども向け歴史読本
- 三国志演義 ………………… 中国の歴史小説
- 中江藤樹の全集 …………… 近江国出身の江戸時代の陽明学者の著書
なお昔の綴じ本が一部、立たせて保管してありましたので、寝かせて保管されることをおすすめします。
自転車と天体望遠鏡

さて、室内に展示されている英国製自転車を見てみると、現在の自転車の形とあまり変わらないような気がします。
もうこの時代には、自転車の大体の形が出来上がっていたのですね。
むしろ、小物入れなども 2つ付いて、お洒落とも言えるぐらいです。

さて、ボクは天体を観測する趣味がないので、天体望遠鏡についてはあまり判りません。

ただ、天体望遠鏡本体の塗装が剥がれているのに、木製の三脚があまりにもきれいです。
たぶん本来の三脚は、折れたか朽ちたかしたので、取り替えたのでしょうね。
では、藤井彦四郎邸の洋館をあとにします。
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