以前、スーパーマーケット(以下、スーパー)でヨーグルトを買ったら、「スプーンをお付けしますか?」と聞かれました。

スーパーにおいて、無料でもらえるスプーンはプラスチック製です。
同じプラスチック製でも、レジ袋は有料です。
環境のことを考えて、レジ袋を有料にするのだったら、プラスチック製スプーンも有料にするべきなのに、どうしてなのでしょうか?
レジ袋を無料にした訳
昔まだスーパーが無かったころ、世のお母さんたちは買い物をするとき、買い物袋や買い物かごを持って、近所の商店に出掛けていました。

ところが時代が移り変わって、スーパーを建てようとなったとき、ある懸念がありました。
それは、広い店内を買い物袋などを持って歩かれると、万引きのおそれがあるということ。
見張りの人員も割けませんし、まだ監視カメラも普及していません。
ということで、自前の買い物袋などが要らなくなる仕組みが、考え出されました。

お店に備え付けのかごで買い物をしてもらい、精算の終わった商品を無料のレジ袋に入れて、お客さんに渡すことにしたのです。
レジ袋の原料はナフサ

ところで石油製品には、いろんな種類があるのをご存知ですか?
原油を加熱・蒸留すると、大まかに以下のような石油製品が精製されます。
- ナフサ ………… レジ袋、ポリ袋、ビールケースなど
- ガソリン ……… 自動車などの、ガソリンエンジンの燃料
- 灯油 …………… 石油ストーブの燃料
- 軽油 …………… トラックなどの、ディーゼルエンジンの燃料
- 重油 …………… 船やボイラーなどの燃料
- アスファルト … 道路の舗装

ということでレジ袋は、石油製品の一種であるナフサから作られています。
昔は、ナフサの使い道が他にあまり無かったため、レジ袋を安く作れました。
つまり、スーパーがレジ袋にかける費用も少なくて済んだのです。
レジ袋の原料の値上がり

ところが時代の流れとともに、科学技術が急速に進歩していきます。
するとナフサから、もっと価値のあるものが作れるようになりました。
需要が高まってくると、ナフサの値段が次第に上がってきます。
必然的に、スーパーがレジ袋にかける費用も増え、負担が大きくなってきました。

そんなときに世間を賑わしたのが、環境問題だったのです。
スーパーは「渡りに船」とばかりに飛び付いて、もっともらしい理由を宣伝します。
そうして、負担が大きかったレジ袋だけを有料にしたのでした。
エコバッグという代物

さて、レジ袋を有料にすると同時に売り出されたのが、エコバッグです。
無料でレジ袋を配るのは、ただの損失ですが、エコバッグは利益につながります。
環境に良いと言われれば、お客さんは喜んで買ってくれます。
スーパーに限らずいろんなお店で、売り上げが増えたのではないでしょうか。

しかしエコバッグって、実際のところ何回使われるのでしょう?
「エコ」と付いていますが、環境にとって本当に優しいかは、誰も検証していません。

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あとがき

そもそも「レジ袋を世の中に流行らせたのは、スーパーなのでは?」と思ったりします。
自分たちで流行らせておいて、都合が悪くなったら、レジ袋の有料化です。
それに便乗して、ただレジ袋を有料化しているお店まであるので、困ったものです。

ところで昔、生分解性プラスチックを利用したレジ袋というのがありました。
たとえ捨てたとしても、微生物が分解して自然に帰してくれるというプラスチックです。
どうやら、自然に帰ってしまったようで、最近では聞かなくなりました。
コメント
エコバックのエコは、エコノミーのエコなのでしょう
エコバッグの「エコ」には、確か2つの意味があったと思います。
経済的という意味のエコノミーと、捨てられるレジ袋を減らせるので生態系に優しいという意味のエコロジーです。