TBSテレビの「がっちりマンデー!!」を見ていたら、「スゴい工場」特集をしていました。
これまで取材してきた工場のスゴい会社は、どこもすごく儲かっていたそうです。

その中で特に気になったのは、パプアニューギニア海産という大阪にある冷凍エビの小さな工場です。
常識外れなやり方で業績を伸ばしており、視察がたくさん訪れるのだとか。
はじめて聞く社名だったのですが、従業員のストレスを無くすことに着目した会社なのだそうです。
常識だと考えられていることを、一度見直すべきなのかも知れません。
パプアニューギニア海産とは
パプアニューギニア海産とは、その名の示すとおり、パプアニューギニア産のエビを扱っている会社です。
そのエビを工場で、冷凍エビや冷凍エビフライに加工しています。
輸入された冷凍エビは、無数のエビがまとまった状態で凍っているので、まずは水をかけて解かします。
エビの殻をむいたり、そのエビに衣を付けたりして、すぐに料理で使えるようにしています。

加工されたエビは、スーパーマーケットに卸したり、オンライショップで販売したりしているそうです。
もしかすると知らないうちに、どこかで食べているかも知れません。
誰一人として辞めない工場
パプアニューギニア海産は、一見するとごく普通の工場のようですが、たくさんの視察が訪れるのだとか。
その理由は、誰一人として辞めていく従業員がいない、からだそうです。
以前は数ヶ月に一人ぐらい従業員が辞めたようですが、現在までの3年間に誰も辞めていないのだとか。
水産工場としては他に例がなく、奇跡的といっても過言ではないようです。

工場を辞める人がいないので、従業員がみなベテラン(熟練者)になっていきます。
作業効率が上がるので、少ない人数でたくさんの商品が作れるようになり、人件費が大幅に減らせたそうです。
遅れる休むの連絡は禁止
パプアニューギニア海産では、「始業時刻に遅れる」「工場を休む」の連絡が禁止されています。
シフト勤務も無いので、好きな時刻に工場へ来て、好きな時刻に工場から帰れます。
もちろん無断欠勤OKなので、好きな日に連絡なしで工場を休めます。
家族が病気になったとき、二日酔いのときなど、精神的な負担なしで気軽に休めるそうです。

自由にさせると一見、工場が回らなくなりそうですが、従業員の方はそれなりに工場へ来るようです。
従業員の方はみな時給制なので、休んでばかりでは給料がもらえなくなってしまうからです。
長い目で見ると、従業員の出勤率は上がっているのだとか。
結果的に工場の生産量が落ちないので、これまで納品の遅れたことがないそうです。
あとがき
パプアニューギニア海産には、他にも禁止ルールがあるのだとか。
目先の生産効率よりも、従業員のストレスになるのは何かに着目して、それを禁止にしているそうです。
- 嫌いな作業をするのは禁止(作業をイヤイヤすると、商品の品質も生産量も落ちる)
- 作業の手伝いは禁止(手伝わないといけないの?なぜ手伝ってくれないの?と互いに思うのがストレス)
- 仲良くするのは禁止(派閥ができたり仲違いしたりして、従業員が辞めていくおそれ)

従業員の求めているものは、日々心穏やかに淡々と仕事を続けて相応の給料をもらうこと、なのだとか。
新しい工場のあり方が見えたような気がしますが、経営者としての力量が問われそうです。
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