TBSテレビの「がっちりマンデー!!」を見ていたら、「地元調味料」特集をしていました。
自宅で料理する機会が増えたので、同じ味付けに飽きた人たちが地方の調味料を取り寄せているのだとか。
それら地元調味料の中に、沖縄県宮古島市にあるパラダイスプランが開発した雪塩がありました。
お菓子とコラボすることで知名度を上げて、順調に売上を伸ばしているそうです。


ただ雪のほとんど降らない地方なのに、雪塩とはこれいかに。
もしかすると無い物ねだりで、雪への憧れがあるのでしょうか。
雪塩は一般的な食塩とは別格
雪塩は、スーパーなどで市販されている食塩と比べて、粒の大きさが 4分の1 しかありません。
まるで小麦粉のように、さらさらの粉末状になっています。
また一般的な食塩と比べて、ミネラル分が格段に多く含まれています。
カルシウムなら 9倍、カリウムなら 20倍、マグネシウムに至っては 30倍も含まれているとのこと。
天ぷら盛り合わせ ビーフステーキ
このため口当たりはまろやかで、塩味に深みがあります。
天ぷらやステーキなどの料理に使うと、旨味を引き出してくれるので、大人気があるのだとか。
雪塩は「世界で一番ミネラル分を含む塩」として、2000年にギネス世界記録にも登録されました。
牛のエサから塩へ方向転換
パラダイスプランではそもそも、サトウキビの絞りカスから牛のエサを作り出す研究をしていたそうです。
サトウキビの絞りカスは製糖工場から大量に出るので、ただ廃棄しまうのはもったいない。

ところがエサの製造にお金が掛かり過ぎて、事業化に失敗してしまいました。
研究していた製造機にしかたなく海水を入れてみたところ、さらさらの美味しい塩が出来たのだとか。
まさしく失敗は成功の母なり。
転んでもただでは起きない人が、結局は成功するようです。
沖縄のきれいな海水から製造
さて雪塩は、さらさらの粉末状でミネラル分が豊富に含まれています。
なぜならそれは、製造方法と原料になる海水が、一般的な海水塩とは違うからです。

一般的な海水塩は、海から汲み上げた海水を大鍋に入れて煮詰めるため、結晶状の塩ができます。
ただその塩には不純物が含まれるので、取り除くときにミネラル分を減らしてしまうことになります。
一方雪塩は、海水を高温の鉄板に吹き付け一瞬で水分を蒸発させるため、粉末状の塩ができます。
琉球石灰岩層に掘られた井戸から海水を汲み上げるので、不純物を取り除く必要がありません。
琉球石灰岩層が天然のろ過器となって、海水から不純物を取り除いてくれます。
雪塩をスイーツの隠し味に
雪塩には、一般の食塩と比べて、カリウムやマグネシウムが豊富に含まれています。
これらのミネラル分はスイーツとの相性が良く、甘さを引き立ててくれます。

雪塩を隠し味に使ったコラボ商品には、つぎのようなものがあります。
- 雪塩ちんすこう(南風堂、沖縄の菓子メーカー)
- しおミルキー(不二家)
- 白いカントリーマアム塩バニラアイス(不二家)
パッケージに雪塩のロゴを入れてもらうことで認知度が上昇し、雪塩単体の売上げも上昇したようです。
あとがき
雪塩をステーキにふりかけると、粒が細かいので、まんべんなく下味が付けられるそうです。
味の偏(かたよ)りを減らせるので、こだわりのある人にオススメかも知れません。

スタジオでは味がよく分かるように、雪塩だけを白いごはんにふりかけて食べていました。
口当たりがマイルドで旨味が多く、口の中に後味がしばらく残るそうです。
雪塩の製法は、特許になっています。
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