要らなくなった本を売りたい人と、欲しい本を安く買いたい人との間を仲介してくれるのは、古本屋という仕事です。
古本屋があるお陰でボクたちは、要らなくなった本を買ってくれる人を探さなくて済みます。
また、欲しい本を安く売ってくれる人を探さなくて済みます。

それと同じように、農地を貸したい人と借りたい人とを仲介してくれる「農地中間管理機構」という公的機関があるそうです。
農地を貸したいとき、借りたいとき

今までは、農地を他人(ひと)に貸したいときや、他人(ひと)から借りたいときは、個別に交渉して契約条件が合う相手を探す必要がありました。
ところが「農地中間管理機構」を利用すれば、そんな煩(わずら)わしさから解放されます。
農地を貸したいときは「農地中間管理機構」に貸せばいいだけです。
また農地を借りたいときは「農地中間管理機構」から借りればいいだけです。
1ヶ所だけで農地の貸し借りが済むので、とても楽です。
農地中間管理機構とは

「農地中間管理機構」とは、別名「農地バンク」ともいい、平成26年にすべての都道府県に置かれた農地の貸し借りを仲介する公的機関です。
簡単にいうと公的な又貸しで、「農地中間管理機構」が一方から農地を借りて、他方へそれを貸すイメージです。
農地を貸す人も借りる人も「農地中間管理機構」とだけ交渉すればよく、直接相手方と交渉する必要はありません。
なお「農地中間管理機構」は、各市町村の農業委員会や JA(農業協同組合)に業務を委託していますので、気軽に相談したり利用したり出来ます。
農地を貸す人の利点

「農地中間管理機構」を利用して農地を貸す人には、次のような利点があります。
- 農地を貸す相手は「農地中間管理機構」なので安心です。
- 契約期間が満了すれば、農地が確実に戻ってきます。
- 賃貸料をもらい損なうことなく、確実に受け取れます。
- 税務署に届け出れば、相続税や贈与税を納める期限を延期してもらえます。
- 要件を満たせば、機構集積協力金を受け取れます。
農地を借りる人の利点

「農地中間管理機構」を利用して農地を借りる人には、次のような利点があります。
- 農地を借りる相手は「農地中間管理機構」なので安心です。
- 複数の農地の所有者と個別に直接交渉する必要はありません。
- 複数の所有者の農地を借りる場合でも、賃借料の支払先を一元化できます。
- もし農地が連続していれば、それらを一括して広大な農地としても借りられます。
- 認定農業者は、農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)の利子が、最初の 5年間だけ実質無利子となります。
あとがき

ウチの田んぼも JA(農業協同組合)を介して、知り合いに無償で貸しています。
前回、田んぼを貸すときに、初めて JA から用紙に記入するように頼まれました。
それが「農地中間管理機構」を利用するための用紙だったようです。
今まで「農地中間管理機構」の存在を知らなかったのですが、知らず知らずのうちに利用していたようです。
コメント