TBSテレビの「がっちりマンデー!!」を見ていたら、「儲かる!主婦社長!」特集をしていました。
家事や育児に大忙しの主婦でありながら、社長の業務もこなす、スゴイ女性がいるのだとか。
日本における女性社長の比率は、およそ 8パーセントで、かなり少ないそうです。

その中で特に気になったのは、栄工業の主婦社長が開発したというネズミ捕獲器です。
従来のネズミ捕獲器と違って栄工業の製品は、1台設置するだけで何匹もネズミを捕まえられるのだとか。
はじめて聞くメーカーだったのですが、女性の視点で製品を開発している会社なのだそうです。
これまでのネズミ捕獲器は、先入観で凝り固まっていたのかも知れません。
栄工業は、害獣捕獲器のメーカー
栄工業は、新潟県燕市(つばめし)にある会社で、主に害獣の捕獲器を製造販売しています。
捕獲器のタイプはさまざまで、小さなネズミから大きなクマに至るまで、害獣に合わせて開発されています。
- 小型害獣 ……… ネズミ、モグラ、イタチ、ウサギ、ドバトなど
- 中型害獣 ……… タヌキ、ヌートリア、ハクビシン、アライグマ、アナグマ、キツネなど
- 大型害獣 ……… サル、イノシシ、シカ、クマなど
害獣とは、人間に害をなす動物のことで、田畑を荒らしたり人や家畜を傷つけたりします。

顧客の多くは、食品関係の会社や田畑を生業(なりわい)とする農家などです。
害獣による被害を無くしたいところが、捕獲器を利用しているようです。
業界に革命を起こした、ネズミ捕獲器
栄工業でたいへん良く売れているのが、主婦社長が発案したというネズミ捕獲器です。
それまでの常識を覆す仕掛けなので、捕獲器の業界に革命を起こした、といっても過言ではないのだとか。
従来製品
従来のネズミ捕獲器は、エサを取ろうとすると入り口が閉まるので、1台で 1匹しか捕獲できませんでした。
しかも入り口の閉まる音で、捕まったネズミが動揺し、まわりのネズミが逃げ出してしまいます。

またネズミを何匹も捕まえたい場合、ネズミ捕獲器を何台も仕掛ける必要がありました。
ネズミを駆除したいのは山やまですが、そこまでお金を掛けたくありません。
栄工業製品
ところが栄工業のネズミ捕獲器は、入り口が常に開いているので、1台で何匹も捕まえられます。
入り口からすぐのところに遊び場を設けることで、まずネズミの警戒心を解いています。
エサに釣られて奥の通路へ進むと、ネズミの重さで通路の床板が下がり、捕獲される仕掛けです。

音がほとんどしない作りなので、捕獲器の中にいるネズミが捕獲されたことに気づきません。
のんきにエサを食べているので、まわりのネズミたちも安心し、エサに釣られて入ってくるのだとか。
ネズミの習性を巧みに利用することで、大量捕獲に成功しています。
軽量化に成功した、タヌキ捕獲器
ちなみにタヌキ捕獲器にも、女性の視点が生かされています。
従来のタヌキ捕獲器は、重くて持ち運ぶのが大変でした。
ところが栄工業では軽量化に成功し、女性でも持ち運びやすくなったそうです。
栄工業のタヌキ捕獲器は、従来品の半分以下の重量しかないのだとか。

もしかすると従来のタヌキ捕獲器は、強度にこだわるあまり、必要以上に頑丈だったのかも知れません。
軽くなったタヌキ捕獲器は、男性にも喜ばれるはずです。
あとがき
栄工業で働いている従業員は現在、女性の方が多いそうです。
女性が多く働く場所なので、女性ならではの発想が生まれる、と考えられているようです。
ネズミ捕獲器の基本的な構造って、ボクが子どもだった頃からずっと、変わっていなかったのですね。
これまで誰一人として、ネズミ捕獲器の仕掛けを根本から見直そうとは、思わなかったのでしょう。

常識だとされていることも、先入観を捨てれば、何か新しいことが見えてくるのかも知れません。
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