1600年の関ヶ原の戦いにおいて、小早川秀秋(こばやかわ ひであき)が陣地を置いたのは、岐阜県不破郡関ヶ原町(ふわぐん せきがはらちょう)にある松尾山(まつおやま)です。
先日テレビの地上波で、映画「関ヶ原」が放送されていました。
その中で、小早川秀秋の軍が松尾山に登っていたので、数十年ぶりに登ってきました。

松尾山登山口の駐車場に自動車を停めて、林道を登り始めたのですが、何だか楽しくなかったので実際は、途中から山道を歩いてみました。
松尾山登山口から始まる林道
- 松尾山登山口
- 新緑が美しい林道
松尾山登山口からはじまる林道は、林業従事者の軽トラックなども通れるように、道幅が広くて傾斜も緩やかになっています。
団体でウォーキングなどを楽しむには、横に並んで喋りながら気軽に登れるので、もってこいのハイキングコースのようです。
ただあまり整備されすぎた登山道というのは、安心安全なので面白みに欠けます。
やはり山に登るからには、少なからず困難な道を歩いてみたいものです。
根っこの道を登ってみる
- 根っこ道入り口
- 根っこ道は続く
- 昔の登山道かも
さて松尾山の林道を歩いていると、道の左側に人が歩いたと思われる形跡を見付けました。
「もしかすると昔の登山道か」と思って登ってみると、意外に奥まで続いています。
入り口に進入禁止を示すものが何も無かったので、ちょっと歩いてみることにしました。

松尾山中腹から(向こうに関ヶ原石材の工場群)
すこしだけ登ってくると、見晴らしのいい場所に出ます。
足元には先ほどまで歩いていた林道が、遠くの方には工場の建物群が見えました。
旧登山道と思われる山道
- 深くえぐれた道
- 溝に溜まる柴
- 蛇行する溝
- 横たわる朽木
- 散らかる柴
- 集積する枯れ枝
山道を登っていくと、深くえぐれている道に出くわしました。
たくさんの人が歩いて窪んだあと、雨水などが流れて土を削り、深さが増したのでしょう。
昔から松尾山は、関ヶ原の戦いにおいて小早川秀秋が陣を置いたことで有名だからか、山頂の陣跡まで登山できるようになっていました。
道幅が広くて緩やかな林道が出来るまでは、傾斜が急なせまい登山道があったはずです。
もしかするとこの山道が、その登山道だったのかも知れません。
わずかに残る踏み跡をたどって
- すこし迷いましたが
- 木のあいだを抜けて
- 明るい方へ
- 倒木をまたぎ
- 障害物をくぐって
- ようやく出口
さてふもとに近い山道ほど、現在も多くの林業の方などが歩くので、はっきり道が見えます。
ところが山道を登っていくにしたがって、道がすっかり見えなくなりました。
ただ、かすかに人の歩いた形跡が残っているので、それを頼りに登っていきます。
そうは言っても倒木だらけなので、なかなか前に進めませんでした。
慎重にいくつもの障害物を乗り越えていくと、いつの間にか出口まで来ていたようです。
その時は、すこしばかり達成感を味わえました。
現在の登山道に合流

現在の登山道
開けた道に出ると、遠くの方に丸太の階段が整備されているので、現在の登山道のようです。
ここからはもう障害物に悩まされることもなく、安心して登っていけることでしょう。
ちなみに帰りは、安心安全な林道を通ってふもとまで下りました。
疲れているのに、また障害物の中を歩いて下りるのは、大変ですからね。
あとがき
今回、登った山道は、ほとんど廃道状態でした。
ただ障害物こそ多かったのですが、傾斜があまり急ではないので、楽しんで登れました。
林道のように道幅を広げてしまうと興ざめですが、倒木や柴などを取り除いて、登山道として整備し直すと、面白いかも知れません。
松尾山が人気の観光地になればいいのですけどね。
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