国道307号線で、滋賀県犬上郡甲良町(いぬがみぐん こうらちょう)のあたりを走っていると、道路脇に立てられている勝楽寺(しょうらくじ)の大きな案内板が目に入ります。
今まで何度も見ていたのですが、この前、通りすがりに案内板を見たら、「佐々木道誉(ささきどうよ)ゆかりの寺」の文字を見付けました。
Google Map(グーグル・マップ)でお寺のあたりを見たら、裏山には勝楽寺城跡もあるようです。
ということで勝楽寺を訪れて、ついでに裏山の正楽寺山(しょうらくじやま)にも登ってきました。
勝楽寺の駐車場へ
勝楽寺の案内板があるのは、国道307号線の交差点「池寺北」です。
ただ道が判りやすいので、甲良養護学校の前を通る道を進んで行きました。
名神高速道路の下をくぐると、二股道の真ん中に正楽寺集落の地図があるので、そこを右へ。
そのまま集落の中の細い道を進んでいくと、突き当りに勝楽寺がありました。
お寺の名前が「勝楽寺」、集落の名前が「正楽寺」と使い分けているようです。
ただ明治のはじめ頃までは、集落の名前も「勝楽寺」だったようです。

勝楽寺山門の手前にある池のほとりにも、自動車は停められるようです。
ただ山門の右側を奥へ進んだところに駐車場を見付けたので、そこに停め直しました。
桜の名所、西蓮の溜

せっかくなので、お寺のすぐ横にある大きな池を見に行きました。
その池は、西蓮の溜(さいれんのため)とよばれています。
正楽寺集落の田畑の水不足を解消するため、江戸時代中期に村人たちの手によって造られました。
現在もなお、地域の農業用水として使われています。

池の土手には数十本のサクラの木が植えられており、桜の名所としても有名だそうです。
花見の時期には大勢の人が訪れて、たいへん賑わうのだとか。
佐々木道誉の菩提寺、勝楽寺

勝楽寺は、佐々木京極氏で守護大名の佐々木道誉を開祖として建てられた、古い禅寺です。
かつて織田信長の焼き討ちに遭(あ)って、お寺の建物は燃えてしまいました。
しかし山門だけが戦火を免れて、現在も当時の姿を残しています。
勝楽寺境内(左) 勝楽寺境内(右) 佐々木道誉の石碑
勝楽寺山門をくぐると、慎ましやかな境内が広がっています。
鐘つき堂と本堂の間を進んでいくと、 佐々木道誉のお墓がありました。
大日如来を掘り起こすと泉ができた、大日池

さて勝楽寺の駐車場まで戻ってくると、その脇に正楽寺山ハイキングコース案内が立てられていました。
最初から登るつもりでしたが、勝楽寺城跡まではあまり歩かなくても済みそうです。
大日池の外観 大日池
登り口に向かって歩き出すと、大日池(だいにちいけ)という場所がありました。
織田信長の焼き討ちの直前、村人たちの機転によって、大切な大日如来坐像が埋められた場所だそうです。
戦火が収まり、大日如来坐像を掘り起こしてみると、その跡から水が湧き出してきました。
それ以来、水が湧き続け、いつしか人はこの池を「大日池」と呼ぶようになったそうです。
つぎは正楽寺山に登ります。
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