岐阜県不破郡関ヶ原町今須(ふわぐん せきがはらちょう います)の中には今須川が流れています。
今須川には祖父谷川(そぶたにがわ)という支流があって、遡(さかのぼ)っていくと、「大滝(おおたき)」があります。
子どもの頃に一度行ったのですが、記憶の中にある大滝と、最近写真で見た大滝が別物です。
久しぶりに祖父谷川を遡って、本当の「大滝」を見に行ってきました。
県道229号線(牧田関ヶ原線)を通って祖父谷集落へ入ったあとは、祖父谷林道から寺院跡だと思われる石垣群の中へ寄り道し、祖父谷川の浅瀬を渡って、ふたたび祖父谷林道に戻りました。
祖父谷林道を通って大滝林道の入り口へ
祖父谷川と祖父谷林道 祖父谷川と交差する橋 古びたログハウスの下を通って
ということで祖父谷川に沿って続く祖父谷林道を、さらに遡(さかのぼ)っていきます。
新緑の季節なので木には青葉が生い茂り、緑色が目にも鮮やかです。
処どころで山の方へ林道が枝分かれしていますが、大きな川に沿って道を進みます。
渓谷を爽やかな春の風が吹き抜けるので心地よく、足取りも軽やかでした。

ひたすら祖父谷林道を奥へ歩いていると、ようやく赤い橋に差し掛かりました。
この橋を渡ると、いよいよ「大滝」の方へと続く大滝林道が始まります。
荒れ果てた大滝林道の終点へ
はじめは平坦な林道 砂防ダム この先分岐点(左)大滝(右)砂防ダム
大滝林道は初めのうち、祖父谷林道と同様になだらかなので、順調に歩いていけました。
ただ祖父谷川の中を見ると、大きな石が一面に転がっているので、このあとが何だか心配です。
岩だらけの大滝林道 至るところに小さな滝 護岸ブロックの一本橋
分岐点を過ぎると、案の定あたりは一気に荒廃してしまいます。
林道は石だらけなだけでなく、至るところで倒木が横たわり、行く手を遮(さえぎ)ります。
林道の土砂が流出して護岸ブロックだけが残り、一本橋状態になっている箇所もありました。

ということで、大滝林道の終点に何とか到着できました。
祖父谷川は大岩で埋め尽くされ、奥の方を見ると「大滝」と思われる滝が小さく見えます。
子どもの頃に「大滝」だと思ったのは、大滝林道の終点にあった、右側の滝のようです。
あたりの様子はすっかり変わりましたが、かつての面影があります。
岩を伝って大滝へ

大滝林道の終点から先には道がないので、どうやって大滝まで近づいたら良いのか悩みどころです。
とりあえず、先人の踏み跡が残っていたので、それをたどって行きました。

山の斜面を歩いてみると、急勾配でなおかつ土が脆(もろ)いので、下手をすると滑り落ちそうです。
危険な感じがするので、引き返して谷底を歩くことにしました。

ただ谷底を歩くといっても、靴が濡れると、のちのち歩きにくくなってしまいます。
苔(こけ)の無いところを探しながら、奥へ進んでいきました。
祖父谷の大滝

ということで無事、靴を濡らさずに「大滝」の近くまで来られました。
なるほど滝口から滝壺までの落差も大きくて、大滝に間違いありません。
滝口とは、滝の落ち口のこと。
出来れば滝口まで登って、そこから下をのぞき込みたかったのですけどね。
あたりを見回したのですが、楽に登れそうな場所はありませんでした。
次は、すこし川下に戻って谷筋を歩きます。
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