福井県南条郡南越前町には、杣山城跡(そまやま じょうあと)があります。
グーグルマップで福井県南条郡あたりを眺めていたら、たまたま駐車場を見つけました。
ということで、杣山城跡を巡ってきました。
前日に降った雨のせいで、山道は処どころぬかるんでいました。

杣山城居館跡から、杣山中腹の休憩所まで登ってきました。
姫穴とよばれるハート型の洞穴


さて四つ辻の休憩所からふたたび登り始めると、次第に登山道が険しくなっていきました。
とうとう、鎖の張られた細い横がけ道を通ることになりまいます。

足元に注意しながら歩いていくと、程なく「姫穴」と名付けられたハート型の洞穴にたどり着きました。
新田義貞の妻のひとり匂当内侍(こうとうのないし)が、身を隠したと言われる場所です。


折角なので姫穴の中に入ってみましたが、奥行きがあまり無いので隠れるのは難しいかも知れません。
そもそも険しい道のりを、ここまでたどり着けたのかが疑問です。
殿池まで来れば一安心


絶壁に空いた姫穴からは、さらに険しい道のりを登っていきました。
ひとしきり危険な岩場を登り終えたあとは、急勾配の樹脂階段を登っていきます。

ようやく広めの場所に登り着くと、目の前に「殿池」と名付けられた小さな水場が現れました。
杣山城における飲水はすべて、この池で賄(まかな)われたそうです。

ちなみに殿池の水位は四季を通じて変化しないので、神秘的な池だ、と言われているようです。
たぶん池の下に巨大な岩盤があって、雨水を保持しているのだと思われます。
西御殿跡のてっぺんに上って


さて殿池から坂道を登っていくと、すぐ尾根筋にたどり着きました。
近くに設置されていた浮世絵風の杣山城跡見取図も参考にして、本丸跡方面へ歩いて行きます。

すこし登っていくと、西御殿跡と思われる平坦地の端っこに、平らな礎石がいくつか置かれていました。
足りない礎石は、ブロックを長方形に並べて補完しているようです。

ただ御殿が建てられていた跡にしては、面積が小さすぎます。
礎石をしっかりと保全して置かなかったので、長い年月のうちにどこかへ行ってしまったようです。
西御殿跡の曲輪に寄り道


折角なので石段を上って、西御殿跡に築かれた曲輪のひとつに上ってみました。
一段下がったところに築かれた腰曲輪を見ながら、何となく奥(南)の方へ進んで行きます。


すると、斜面の下の方へと続く踏み跡を見つけました。
戻ってくるのがたいへんなので、ちょっとだけ行ってみることに。
踏み跡をたどっていくと、ゴツゴツした岩だらけの土橋と、その両側に伸びる竪堀がありました。
ハイキングコースではないので、保存状態がけっこう良いです。
つぎは杣山頂上へ登っていきます。
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