滋賀県彦根市(ひこねし)には、荒神山(こうじんやま)があります。
数年前、ふもとの荒神山公園から千手寺を経由して、山頂の荒神山神社までお参りしてきました。
ということで今回は、曽根沼側から荒神山に登ってきました。
帰りは変わった木を探して、曽根沼緑地公園を散策しています。

荒神山頂上から、荒神山古墳を通って、曽根沼近くまで下ってきました。
曽根沼緑地公園へ


さて、行き交う自動車に気を付けながら荒神山通りを横切ると、曽根沼緑地公園にたどり着きました。
階段を下ったあと、木かげに整備された園路を歩いていきます。


折角なので園路から外れて、曽根沼を見に行きました。
水辺には至るところにヨシが群生しており、さまざまな生き物たちを育むすみかとなっているようです。
ちなみに園内を歩いていると、登りやすそうな小山が 2つありました。
荒神山古墳を模したものかと思い登ってみましたが、何も案内がないのでよく判りません。
曽根沼を橋から眺めて


曽根沼緑地公園を歩いていると、色あせた赤い橋があったので、行ってみることに。
橋を歩き始めると、倒木の上で甲羅干ししていたカメたちが、ボチャンと水の中へ逃げ込みます。


橋の途中から曽根沼を眺めると、意外に広くて驚きました。
ただ南西部は干拓されて田んぼに生まれ変わったので、むかしはもっと広かったようです。

なお曽根沼も、外来魚が生態系に悪影響を与えているようで、外来魚回収ボックスが置かれていました。
ブラックバスは美味しいらしいので、できれば一度食べてみたいです。
ラクウショウを探して


さて橋から戻ってきたら、NHKの「こころ旅」で紹介されていた木を探しながら歩いていきました。
すると地面から、「呼吸根」と呼ばれる根っこが飛び出している一帯が見つかります。


樹木は一般的に根っこから土中の酸素を取り込みますが、湿地ではそれが難しくなるのだとか。
湿地に生えたラクウショウ(落羽松)は、地面から呼吸根を出して、空気中の酸素を取り込むそうです。


ところが、その大事な呼吸根を切り取って持ち帰る、不届き者がいるようです。
切り取られた呼吸根の近くには、器物損壊罪を警告する立て札がありました。
あとがき
曽根沼は現在、およそ20ヘクタールの広さがあります。
ところが昭和の中ごろまでは、およそ96ヘクタールあって、もっと広かったそうです。
米の生産量を増やすため、曽根沼南西部は干拓事業によって埋め立てられ、田園地帯に変わりました。
曽根沼南西の沼岸が不自然にまっすぐなのは、そのためです。

琵琶湖周辺は内湖や湿地が多かったので、至るところで干拓事業が行われました。
そのお陰で、美味しい「近江米」が食べられるのです。
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