以前、岐阜県関市下之保(せきし しものほ)にある、道の駅「平成」に寄った帰りのこと。
県道80号線を通って、美濃市へ抜けようとしたときに、高澤観音(たかさわ かんのん)の裏参道の入り口を見つけたのですが、有名なお寺だとは知らずに通り過ぎてしまいました。
しかしあとで調べてみると、高澤観音はとても由緒あるお寺で、古くから多くの参詣客で賑わっていたことが判りました。
ということで改めて、高澤観音を参拝してきました。


高澤観音日龍峯寺へ
高澤観音は正式名称を、大日山日龍峯寺(だいにちさん にちりゅうぶじ)と言います。
岐阜県にあるお寺の中で一番古く、美濃西国三十三観音霊場の一番札所にもなっています。
高澤観音の表参道の入り口は、岐阜県関市の中を通る県道58号線の、多良木公園から道をはさんで反対側にあります。
しかし今回は、前回通り過ぎたところから入るために、県道58号線をさらに北上し、津保川を越えたところで県道80号線に入って、裏参道を上がっていきました。
高澤観音の建物は山の上
駐車場から高澤観音までは、さらに坂道を歩いて上っていきます。
最初に現れる山門は庫裏(くり)の入り口で、通り抜けできますが参拝順路ではありません。
参拝順路にしたがって上がっていくと、見晴らし台が設けられています。
ただ説明が何もないので、遠くを眺めてみても、どこの山なのかはさっぱり判りません。
なお見晴らし台へ向かう途中には、フィールドアスレチックが作ってあり、子どもが遊べるようになっていました。
鐘楼で鐘をつくには作法が
では本格的に高澤観音を見て回ります。

まず最初に現れる建物は鐘楼(鐘つき堂)です。
近付いていくと中から声が聞こえたので、その内部を一般に公開しているようです。
鐘楼の入り口には立て札があって、中に入るための作法がいくつも書いてありました。
たぶん過去に問題になったのでしょうね。
ボクは鐘をつくつもりが無かったので、鐘楼の前を素通りしてしまいました。
しかし内部を公開しているお寺はあまり無いので、拝観しておけばよかったです。
多宝塔へ向かう途中にも
鐘楼から多宝塔へ向かう途中にも、いくつかのお堂が建てられています。
ただどのお堂にもお参りしていると、何だか節操がないような気がします。
薬師如来は家族が手術をするときによくお参りするので、薬師堂だけお参りしておきました。
北条政子が寄進した多宝塔
鎌倉時代のこと、長らく続いた日照りのせいで穀物が実らず、農民が困っていました。
そんなある夜、鎌倉の尼将軍といわれる北条政子が見た夢の中で、飛んできた神龍が次のようなお告げをして、池に飛び込んだそうです。
日龍峰寺の池に、書き写した法華経を供養したのち入れれば、雨が降るだろう
北条政子が僧侶に命じて、お告げの通りにさせると、たちまち霊雨が降りました。
穀物が実って農民も喜んだそうです。

そのお礼として建てられた七堂伽藍のうち、現在も残っているのがこの多宝塔です。
鎌倉時代から残っているのに、保存状態がとても良いのには驚かされます。
さらに高澤観音をめぐります。
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