滋賀県野洲市(やすし)の竜王山系には、吉祥寺山(きちじょうじやま)とタムシバ山があります。
以前、竜王山系を歩いているときに案内板を見つけましたが、予定していなかったので行けませんでした。
ということで、ずっと気になっていたタムシバ山と吉祥寺山を通しで歩いてきました。
途中の城山も含めて、フィールドアスレチックのような場所が多く、結構面白かったです。

大笹原神社の駐車場に自動車を停めて、光善寺川沿いを、小堤・大篠原自然環境保全治山まで歩いたあとは、伊勢道に入って、タムシバ山登山口まで来ました。
タムシバ山登山口から
小川を横切って シダ植物の生い茂る道 左脇の小高い場所へ
ということで、伊勢道の途中にある登山口から、タムシバ山を目指して登っていきます。
最初はのどかな小川のほとりを歩く道ですが、すぐにシダ植物の生い茂る山道になりました。
昨夜に降った雨のせいか、地面が濡れていましたが、砂地なのであまり気になりません。
明るいところに出てきたら、ちょっとした高台があったので、上ってみました。
野洲市街地、水茎岡山 鏡山と送電鉄塔
湖東平野は高い建物がほとんどないので見晴らしが良く、野洲市街地が見渡せます。
振り返ると、鏡山(竜王山)と微かにエンジ色の送電鉄塔が見えました。
つぎは、その送電鉄塔の根元へ行くことになります。
エンジ色の送電鉄塔の手前で右へ
雑草に覆われた斜面 ほぼ見えなくなった山道
高台から景色を眺めたあとは、雑草にすっかり覆われた登山道を登っていきました。
地面などほぼ見えない上に、濡れた雑草でズボンは冷たく、秋なので無数の種が衣服にくっつきます。
滑り止め付き丸太橋 丸太階段を頼りに
ところが日かげに入ると、登山道は歩きやすくなりました。
ときどき分かれ道に迷わされますが、登山道に設置された丸太橋や丸太階段を目印に歩いていきます。
鉄塔分岐点(左) 鉄塔分岐点(中) 鉄塔分岐点(右)タムシバ山
するとエンジ色のペンキが塗られた送電鉄塔の下にたどり着きました。
送電鉄塔の奥へと続く道は下っているようなので、右手の上り坂を進んでいきます。
岩倉山の名前の元になった磐座か?
急勾配の上り坂 水茎岡山、長命寺山と八幡山
さて送電鉄塔からは、急勾配の上り坂が始まりました。
丸太階段が設置されていますが、処どころ壊れているので、気を付けながら登っていきます。

程なく目の前に、表面がツルンとした巨大な岩が現れました。
案内板などはありませんが、信仰の対象になりそう巨岩なので、岩倉山の名前の元になった磐座でしょうか。
岩のすき間の階段 てっぺんに四角い岩
巨岩と隣の岩とのすき間は、設置された丸太階段で登れるようになっており、胎内くぐりを思わせます。
巨岩の上にはサイコロのようにも見える、四角い石が転がっていました。
悪事を働いた者は岩に挟まれる、という伝説が残っていそうです。
巨石を見ながら、タムシバ山頂上へ
さらに続く急階段 通りやすく割られた岩
巨岩のすき間を通り抜けたあと、なおも急勾配の階段が続いていきます。
それらを登り切ると、ようやく登山道は緩やかになりました。

点在する岩の間を縫うように歩いていると、槍の穂先のように尖った大岩が現れました。
この大岩も特徴的なので、何かの謂(いわ)れがありそうです。
タムシバ山頂上 タムシバ山の案内板 タムシバ山は仮称?
ということで、程なくタムシバ山頂上に着きました。
岩の上に置かれていた案内板によると、「タムシバ山」は正式名称ではないようです。
山頂の堀切(左)、土橋 山頂の堀切(右)、堀切
ちなみに山頂案内板のすこし手前には、雑草に覆われた堀切跡がありました。
もしかすると「岩倉遺跡」とは、古い砦跡を指すのかも知れません。
タムシバ(田虫葉)という、モクレン科モクレン属の落葉小高木に因んで名付けられたようです。
磐座があるので、「尊き岩(たふときいは)山」が転化したのかと思っていました。
つぎはタムシバ山から下山していきます。
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