以前、岐阜県美濃市大矢田(みのし おやだ)の大矢田神社(おやだ じんじゃ)を訪れたとき、たまたま天王山登山コースの案内を見付けました。
紅葉の直前になって、久しぶりにそのことを思い出したので、登ってみることに。
Google Map(グーグル・マップ)のクチコミでは危険な岩場があるそうなので、実際に確かめてきました。

頁岩(けつがん)から沢を越えたりしながら沢沿いの山道を歩いたあとは、木の根の階段を登って、ホオノキを見付け、ロープの岩場を乗り越えてきました。
どちらへ進めばいいの?
案内板のない分岐点(左) 案内板のない分岐点(中) 案内板のない分岐点(右)
三度目の沢越えをすると、すぐ分かれ道に差し掛かりました。
岩場を登って左へ進むか、岩の横を歩いて右へ進むか、ここが思案のしどころです。

案内板がないということは、結局どちらへ進んでも、同じ場所に出るのかも知れません。
ただ真ん中の木の根をよく見ると、ピンクのリボンが結ばれています。
どうやら岩場を登って、左へ進むのが正解のようでした。
大モミジを見上げてみれば
大モミジ(左) 大モミジ(右)
分かれ道から程なく、登山口の地図に書かれていた大モミジの前までたどり着きました。
自然に生えた野生種のモミジで、国の天然記念物に指定されているそうです。
幹の周りが 3メートル33センチあることから、樹齢200年以上だと推定されています。

高さがおよそ 30メートルあるそうなので、どれほど高いのか見上げてみました。
紅葉こそしていませんが、太陽の光で葉の緑色が透けて、何とも美しいかぎりです。
ただ見上げるために仰(の)け反りすぎたので、仰向(あおむ)けに倒れそうになりました。
いくつもの高い段差を乗り越えて
人工的な段差 その1 岩場のあとの細い崖道 丸太の急階段のはじまり 人工的な段差 その2 人工的な段差 その3
大モミジの前を出発すると、いきなり高い段差に出くわしました。
土がごっそりとえぐり取られて、木の根っこがむき出しになっています。
自然界では、谷側に地滑りすることはあっても、等高線に沿って削れることは滅多にありません。

そのむかし天王山には、天王山城という山城があって、後藤氏という豪族がいたそうです。
もしかすると、敵が攻め込むのを遅らせるために、人工的に設けられた段差なのかも知れません。
ちなみに途中で一ヶ所だけ、ロープが取り付けられた岩場の細い崖道があります。
足場が悪いので、平衡感覚を崩して下へ落ちないように、注意が必要です。
なかなか終わらない急勾配の上り坂
試練の道のはじまり 堆積岩のため木の根は表面に 崩れかけの堆積岩の道
段差のある道が終わると、崩れかけの堆積岩と木の根が入り交じる急な坂道がはじまります。
ただ登っても登っても、一向につづら折りの道が終わりません。

それでも無心になって登っていくと、ようやく天王山城の腰曲輪跡らしき平らな場所に着きました。
目の前には巨大な岩がそびえ立っています。
あともうすこしで、天王山と誕生山をつなぐ尾根道に着きます。
さらに天王山登山コースを登っていきます。
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