以前、岐阜県美濃市大矢田(みのし おやだ)の大矢田神社(おやだ じんじゃ)を訪れたとき、たまたま天王山登山コースの案内を見付けました。
紅葉の直前になって、久しぶりにそのことを思い出したので、登ってみることに。
Google Map(グーグル・マップ)のクチコミでは危険な岩場があるそうなので、実際に確かめてきました。

案内板のない分かれ道を左に進んで、大モミジを見上げたあとは、高い段差の多い山道やつづら折りの急坂を登って、天王山城の腰曲輪らしき場所まで来ました。
ヒトツバはどこですか?

さて急勾配の長い坂を登り終わって、天王山城の腰曲輪跡だと思われる場所を歩いてきました。
解説板によると、ヒトツバとよばれるシダ植物が岩の上に生えているようです。
根を出しながら岩場を這う茎から細長い枝が出てきては、その先に一枚だけ葉を付けているとのこと。
ただ見る場所が違うのか枯れてしまったのか、ちょっとよく判りません。

ちなみに葉の裏側を見ると、細かくて白い星状の毛が、すき間なく生えているようです。
今まで見たことがなかったので、見られなくて残念でした。
天王山と誕生山をつなぐ尾根
岩場を登ると 天王山頂上5分の文字が 山と山とをつなぐ尾根の上
ヒトツバの解説板からは、短めの急な岩場を登っていくことになります。
岩場を登り終えると、土盛りの向こうに「天王山頂上 160メートル 5分」と書かれた案内板が見えました。
その案内板は、天王山と誕生山をつなぐ尾根の上に立てられています。
ようやく天王山の頂上の近くまで、登ってこられました。
天王山城は尾根道に沿って、両側に遺構が遺っています。

ふもとの地図では、山頂までの残りの道はなだらかだったのですが、いきなりの岩場から始まります。
険しい山道が続く天王山は、まだまだ許してくれないのでした。
天王山のもう一つの頂上

岩場を登って高台に上がってみても、道はさらに奥へと進んで、下っていくだけです。
あまりにも平らなので、たぶん天王山城の曲輪でもあったのでしょう。
コメツガの木 板取川周辺の景色 ヒカゲツツジ
あたりを見回してみると、米粒のように小さな葉をしたコメツガや、「ヒカゲ」とよばれてますが日なたにも生えるというヒカゲツツジもありました。

北の方を見ると、奥美濃の山々と板取川、その周辺の町並みも見えます。
ただ木の枝が邪魔をしており、見晴らしがあまり良くないので、先に進むことにしました。
岩場を通って天王山頂上へ
山頂目指して一旦下ります 大岩だらけの山道 白文字の木
せっかく高台に登ったのですが、天王山の頂上へ行くためには一旦、尾根道を下ることになります。
その尾根道の至るところにも、結構大きな岩がズッシリと横たわっていました。
また、しなやかで丈夫なことから、かつては杖として重宝されたシロモジという木も生えています。
その実からは油が取れるので、むかしは行灯の燃油として利用されていました。

山頂の近くまで来たときには、変わった形の頁岩(けつがん)も見付けました。
両側から強大な圧力が掛かって、歪みながら層がずれてしまったようです。
頁岩とは、堆積岩の一種で、本のページのように薄く割れる性質がある岩のこと。
さらに天王山登山コースを歩いていきます。
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