この前テレビを見ていたら、ウィンナーソーセージ(以降、ウィンナー)を製造販売している会社の方が、ウィンナーの袋を 2つセットで売っている理由を、説明していました。
テレビを見ている視聴者の方から、ある番組宛てに質問が寄せられ、ウィンナーの製造販売会社の方がその質問に回答した形です。
ウィンナーを 2袋セットで売るのは
ウィンナーを製造販売している会社の方の説明によると、ウィンナーが 2袋セットで売られているのは、使い切れるよう小分けにしているからだそうです。
ウィンナーの袋には、食品の酸化と菌の増殖を防止するため、窒素ガスが封入されています。
つまり窒素ガスを袋に封入しておくと、ウィンナーの賞味期限が延びるということです。
一度でも袋を開封すると、袋の中の窒素ガスが出てしまいます。
一度に使い切れる分だけのウィンナーを、袋の中に入れているのだと言っていました。
窒素ガスは安定しているので
窒素ガスは大気中に大量に存在し、大気の成分の約8割は窒素ガスです。
窒素ガスは不活性ガスなので非常に安定しており、食品になんら影響を与えません。
食品の袋の中に窒素ガスが封入されるのは、食品の酸化を防止するためです。
だからといって窒素ガスに何らかの効能がある訳ではありません。
窒素ガスを袋に封入することで、袋の中にある酸素を含んだ空気を外へ追い出します。
ウィンナーの袋は小さくてもいいのでは?
さて窒素ガスそれ自体には効能が無いので、ウィンナーの袋の中にたくさんの窒素ガスを入れる必要はありません。
ウィンナーの袋のサイズを、中に入れるウィンナーの量に合わせてもっと小さくし、そこに窒素ガスを封入すれば、袋の材料も窒素ガスも少なくて済みます。
なぜ中身のウィンナーの量に比べて、過度に大きな袋を使っているのでしょう。
何か別の狙いがあるとしか思えません。
ウィンナーを 2袋セットで売るもう一つの理由
1袋の中に入っているウィンナーの量を、1度に使い切れる量にした最初の会社は、お客さんのことを考えてそうしたのでしょう。
しかしウィンナーの量に合わせて、自社の袋だけを小さくしてしまうと、お店に並んだときに目立たなくなるので、袋の大きさを変えなかったようです。
さらに窒素ガスで膨らませた袋を 2つテープで巻くと、立たせられるのでさらに目立ちます。
また袋がパンパンに膨らむので、あたかも中身が詰まっているように見えます。
ただ現在ではどこの会社も同様のことをしているので、目立たなくなってしまいましたが。
あとがき
きっとお客さんのことを考えて、袋の中のソーセージを使い切れる量にしたのでしょう。
しかし売り場で目立つことと倍の数量を買ってもらうことを考えた結果、2袋セットで売るようになったのが実際のところでしょう。
ただ本当にお客さんのことを考えるのなら、何袋買うかはお客さんに選ばせるべきでしょう。
何も使い切れる量にしたからと言って、2袋をテープで巻く理由にはなりませんからね。
ちなみに袋の中の酸素を外へ追い出すだけなら、真空パックにする方法もあります。
実際にそのようなソーセージも売られていますが、商品が限定されているようです。
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