以前、滋賀県長浜市西浅井町(ながはまし にしあざいちょう)の県道286号線を、南から北へ走っているとき、道端に「山門水源の森(P)」の案内板を見掛けました。
駐車場には数台の自動車が停まっており、そこから森の奥へと道が続いているのが見えます。後日改めて訪れると、湿原の風景を眺められるハイキングコースでした。


山門水源の森のコース案内
ジョーズ岩から広葉樹の森を抜けて(4)北分岐を通り、(3)アカガシの森で萌芽更新を繰り返した異様な木を見たあとは、椿坂を登ってきました。
広葉樹の広場を散策
- 椿坂を登り切って
- 苔むした丸太
- 広葉樹の広場
椿坂を登り切ると登山道はようやく、なだらかな下り坂になります。
あたりが広々としており登山道が判りにくいので、目印としてロープが張ってありました。
たとえ登山道から外れても、ロープが見える範囲なら、道に迷わなくて済みそうです。
- 「順路」その1
- 「順路」その2
- 「順路」その3
さらには「順路」の案内板が、至るところの木にくくり付けられていました。
広葉樹の森が鬱蒼(うっそう)としていて、どちらを見ても同じような景色なので、念には念を入れているのかも知れません。
天然更新試験場での取り組み

天然更新試験地 その1
山門水源の森は 1960年代ごろまで、およそ900年にも渡って、焚き木や炭の原材料を採るために利用されてきました。
つまり15~20年間隔で繰り返し木が伐採されて、森林の更新がされてきたということです。

天然更新試験地 その2
ところが生活様式の変化とともに、焚き木が不要になり、炭の需要も減りました。
木が伐採されなくなったので、現在は森林の更新がされなくなっています。
その弊害なのか、近年ではナラの木が枯れてしまうという事象も起こっています。
ということで天然更新試験地では調査のため一旦、木を伐採してしまい、森林の更新がどのように進むのかを観察しているそうです。
山門湿原への分岐へ

ヒノキの森を抜けて
天然更新試験地を過ぎると、森の木は次第にヒノキへと移り変わっていきます。
林業の方が手入れしやすいように、ふもとから近いところに植えられているようです。
ちなみに巻かれている緑色のテープは、シカによる食害を防止するものです。

分岐点(左)駐車場(奥)山門湿原
さて登山道を下ってくると、山門湿原への分岐点に差し掛かりました。
そちらへ進むと湿原展望所から、北部湿原とその奥の中部湿原の様子を眺められるそうです。
ただもうすでに中部湿原と南部湿原を見ているので、行くのを止めておきました。
尾根道コースを通って
- 密集するヒノキ
- 防獣ネットで保護
- 壊れた案内板
「尾根道コース」は、かなりの長さがある坂道なので、ひたすら下っていきます。
ふもとに近づいてくると、右側にある沢から水の音が聞こえてきました。
- 沢の方へ
- 付属湿地の入り口
- 森の楽舎へ
最後は「森の楽舎」へ行って、最初に書いた入山届に下山時刻を追加記入し、山門水源の森を後にしました。
あとがき
山門水源の森に入るには、少額の協力金が必要です。
そのお蔭もあってか登山道は整備されており、たいへん歩きやすくなっていました。
頑丈な丸太の階段が設置され、登山道を塞(ふさ)ぐ倒木もありませんでした。
なお広葉樹がたくさん生えているので、紅葉の時期に訪れると黄葉が楽しめそうです。
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