正月も三が日を過ぎたころ、テレビのロケ番組を見ていたら、京都東山区にある安井金比羅宮(やすい こんぴらぐう)が紹介されていました。
その境内には穴のあいた石があるのですが、大量のお札が貼られてすっかり見えなくなっています。
願いを叶えるためには、腹ばいになってその穴をくぐらなければならないのだとか。
ある女性アナウンサーが安井金比羅宮にお参りしたら、そのすぐ後に結婚できたそうです。
悪縁を断ち切って良縁を結んでくれるそうなので、その日のうちに行ってきました。
電車とバスを乗り継いで
まずは JR東海道本線に乗って京都駅まで行きました。
京都駅烏丸口(北口)から出て、バスターミナルで祇園の方へ向かう路線バスに乗ります。
バス停「東山安井」で下りて、適当に路地を入っていくと、安井金比羅宮に着きました。
路線バスに乗っていくと、結構早く到着します。
安井金比羅宮の大鳥居は、バス停から南へすこし戻ったところにあります。
安井金比羅宮の長い行列
何だかせまい道だと思ったら、安井金比羅宮の裏参道から入ったようです。
境内を見回すと、至るところに絵馬掛け処があって、たくさんの絵馬が掛けられていました。

奥の方を見ると長い行列があって、その先には、おびただしい数のお札が貼られた碑があるようです。
並んでいる方々はみんな、それぞれの手にお札を持っていました。
右を見ると奥に社殿があったので、まずは社殿で参拝することに。
安井金比羅宮には、主祭神の崇徳天皇をはじめ、大物主神と源頼政公が祀(まつ)られています。
縁切り縁結び碑

さて安井金比羅宮の境内に安置されている大石は、「縁切り縁結び碑(いし)」と名付けられています。
中央に入った亀裂から下の穴へと、神様の力が注いでいるそうです。
ただ大石の表面にたくさんのお札が貼られているので、大石に入った亀裂は見えません。
ちなみに次のような手順で、お願いごとをします。
- 賽銭箱に 100円以上の志(こころざし)を納める。
- 碑の近くの台から、お札(かたしろ)をもらい受けます。
- お札に、切りたい悪縁や結びたい良縁を書きます。
- お札を持ったまま願い事を念じつつ、碑の表から裏へ、裏から表へと往復します。
- 最後に碑の好きな場所に、お札を貼ります。
なお定期的にお札は剥がされ、神社として適切な対処がなされるようです。
あとがき
そもそも安井金比羅宮は、断ち物の祈願所として信仰されていたようです。
崇徳天皇が生前、すべての欲望を断ち切って、讃岐国の金刀比羅宮に籠もり、祈ったことに由来します。
断ち物とは、どうしても叶えたい願望があるときに、一定期間、自分の好物などを断って、神仏にお祈りすること。

しかし、いつしか悪縁を断ち切って良縁を結んでくれる神様に変わってしまいました。
簡単で楽な方が、何かと世の中に好まれるようです。
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