昔、滋賀県の余呉湖(よごこ)を訪れたとき、湖の周りをぐるっと一周歩いたことがあります。
いつも家の近くばかりをウォーキングしているので、たまには違った景色を見ながら歩こうと思ったのです。
車も人も自転車もほとんど通らないので、散歩にはちょうど良かったのですが……。
余呉湖とは
余呉湖とは、滋賀県長浜市(ながはまし)の北部にある湖です。
滋賀県にある湖は、琵琶湖だけではないのです。
北陸自動車道の木之本インターチェンジの出口から北へ、国道365号線を走っていると、余呉湖を示す案内標識が出ていますので、そこを西へ左折します。
さらに JR北陸本線の踏み切りを渡って、集落の中を抜けたところにある橋の手前を南西に左折し、川に沿ってしばらく進むと余呉湖の駐車場があります。
駐車場の近くには、余呉湖観光館があり、そこで食事やトイレ休憩もできます。
余呉湖一周の旅スタート
余呉湖の湖岸には、各所に駐車場があるようで、いろんなところから景色などを楽しめます。
最初ちょっとだけ車で湖岸を走ってみたら、南の方にも駐車場がありましたので、そこに車を停めることにし、時計回りに歩き始めました。
余呉湖の東側は、湖岸ギリギリまで大岩山の斜面が迫っているので、民家がありません。
うららかな日差しの下、関ヶ原ではなかなかできない、穏やかな湖面を見ながらの散歩は、格別でした。
なお余呉湖の周囲は、6.4キロメートルなので、ゆっくり歩いても 1時間30分くらいです。
賤ヶ岳の登山口を発見!
さて、石垣の上に立てられた 2階建ての宿泊施設「国民宿舎 余呉湖荘」を通り過ぎたときのことです。
そこには賤ヶ岳(しずがたけ)の山頂へと続く、登山道の入り口がありました。
賤ヶ岳は、羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)と柴田勝家が戦った「賤ヶ岳の戦い」の舞台として有名です。
柴田勝家とは、織田信長の妹お市が、浅井長政との間に生まれた 3人の娘を連れて、2度目に嫁いだ先なのです。
駐車場から歩き出した時点で、登山をするつもりは全くありませんでした。
しかし、山頂には何かがあると思い、賤ヶ岳に登ってみることにしました。
賤ヶ岳をちょっと登ってみる
賤ヶ岳を余呉湖側から登る道は、山の北側なので薄暗く、ちょっと寂しい感じです。
すれ違う人もほとんどいません。
はじめの内は、まわりの景色が枝打ちされてまっすぐに伸びた針葉樹林ばかりでした。
視界に入ってくる色が茶色ばかりだと、あまり面白みがありませんよね。
途中で嫌になって、何度か引き返しそうになりながら、それでも根気よく登り続けました。
すると何とか、青い展望台の脇から頂上に、たどり着けました。
賤ヶ岳の山頂は砦跡
賤ヶ岳の山頂には、むかし賤ヶ岳砦(とりで)がありました。
ちょっと歩いてみると、いくつかの城郭が建っていたような遺構が、地面に見て取れます。
山頂から北の方角を見ると、大きな余呉湖を一望でき、また南東の方角を見ると、パッチワークのようにも見える、ふもとの田畑を見渡せます。
青い展望デッキに上がると、雄大な琵琶湖の景色も眺められますよ。
なお、山頂にはトイレもありますので、安心して登れます。
次回は、賤ヶ岳の周辺について考えごとです。

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