石田三成(いしだ みつなり)の出生地である、滋賀県長浜市石田町(ながはまし いしだちょう)のすぐ近くには、南北に長く連なる横山があります。
その山頂には横山城址があって、ハイキングコースが整備されているようなので、くるっとひと回りしてきました。

横山城址の中に遺る土塁や曲輪、二段堀切などの遺構を見ながら登っていくと、横山の頂上に到着しました。
横山の頂上からの景色
横山の標高は 300メートル余りなので、それほど高い訳ではありません。
しかし山の北西側と東側の木が、うまい具合に伐採してあるので、景色がよく見えます。
北西の方を見ると、この日は雲が掛かっているのではっきりとは見えませんが、琵琶湖に浮かぶ竹生島や山本山、小谷山などが見えます。
東の方を見ると、七尾山や伊吹山、そのふもとに広がる田園地帯や豊かな自然、町並みなどが見えます。
梅雨の時期でしたが、想像していた以上によく見えたので、しばらく見とれてしまいました。
下山は、坂下方面へ

さてしばらくの間は、風景や設置してあった「横山城略史」、どの方角に何が見えるのかを簡単に描いた丸い「パノラマ図」を見たりして楽しみました。
しかし、あまり長居しても仕方がないので、もう下山することにします。
最初は臥竜公園が気になったのですが、道がすっかり雑草で覆われて歩きづらそうです。
また、臥竜公園までの距離が判らなかったので、下りるのを止めました。

今回は自動車を停めた駐車場へ戻るため、坂下登山口へ下りることにします。
山頂から尾根を伝って南へ

坂下登山口へ下り始めると、まず最初に高低差の激しい急な階段が始まります。
やはり横山城址ということもあり、攻めにくくなっているようです。
しかし一旦下りてしまうと、しばらくは比較的なだらかな道が続きます。
こちら側の山道にも、処どころに横山城の遺構が遺っていました。
山頂平和の鐘をつく

さてしばらく歩いていると、道はふたたび上り坂になります。
多少の起伏こそあれ、もうふもとへと下るばかりだと思っていたので、すこし驚きました。

坂道を登って奥に歩いていくと、そこは広い曲輪になっていました。
お寺があった訳では無さそうですが、石仏や石灯籠、鐘つき堂などがあります。

ここに設置されている鐘は「山頂平和の鐘」という名前が付けられており、姉川の戦い以降に戦死された方々の冥福と平和を祈ってつく梵鐘(ぼんしょう)だそうです。
いつでも誰でも鐘をついて良いそうなので、注意書きに従って一度、鳴らしておきました。
別城一郭をなす、北城と南城

ちなみに横山城址の中で、鐘つき堂がある曲輪は南城、山頂の曲輪は北城ともよばれているようです。
「別城一郭(べつじょういっかく)」といわれる構造になっていて、一方が攻め込まれたときは他方が助ける仕組みになっているのだとか。
さらに横山を坂下登山口へ下山します。
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