滋賀県長浜市高月町(ながはまし たかつきちょう)には、涌出山(ゆるぎやま)があります。
その中腹には赤後寺(しゃくごじ)という、ちょっと変わった名前のお寺があります。
赤後寺には以前、道端の案内板に誘われて、何となく訪れたことがあります。
ただそのときは山に登る趣味がなかったので、お寺にお参りしただけで帰ってしまいました。
調べてみると涌出山は、「涌出山いこいの森」として整備されているようです。
ボクにとっては、おあつらえ向きの超低山なので、試しに登ってきました。

赤後寺の駐車場へ
赤後寺の駐車場へは、国道8号線の交差点「横山」から西へ進み、さらに道端の案内板にしたがって交差点「横山西」を北へ進みます。
唐喜山赤後寺の入り口 日吉神社の石鳥居
唐川集落の中では、案内板に導かれるままに、角を曲がって行きます。
せまい道を通り抜けると、正面に日吉神社の大きな石鳥居が見えてきました。
赤後寺の駐車場は「日吉神社」と刻まれた石柱の手前を右へ入ったところです。
あまり広くはないので、自動車を隅っこの方へ停めておきました。
鳥居をくぐって赤後寺へ
赤後寺の案内板 石鳥居の足元に赤後寺の石碑
さっそく涌出山に登りたいところですが、その前に赤後寺にお参りすることにしました。
案内板によると赤後寺にお参りするには、鳥居をくぐってさらに石段を登る必要があるとのこと。
赤後寺は神仏習合の名残なのか、日吉神社と一緒に祀(まつ)られているからのようです。
まずは日吉神社の石鳥居をくぐって、境内に入りました。

ちなみにご本尊の聖観音立像・千手観音立像は、転利観音(ころり かんのん)と呼ばれています。
災厄を転じて利益(りやく)と成してくれるのだとか。
転利観音に三回お参りすると長患いをせず、コロリと極楽浄土へ行けるという言い伝えも。
仏像の枕として使われた、御枕石
手水舎と御枕石 2つの御枕石
石鳥居から手水舎へ行くと、その横に「御枕石」と刻まれた石碑がありました。
その根元には、2つのすべすべした石が置かれています。

賤ヶ岳の戦いのとき、ご多分に漏れず赤後寺にも戦火が及びました。
ご本尊の仏像二尊が巻き添えを食わないよう、村人が集落を流れる赤川に隠したそうです。
そのときに仏像の枕として使った石なのだとか。
幸いにして仏像は燃えなかったのですが、頭上仏や宝冠、光背や千手がことごとく流失しています。
石段を登って、赤後寺の本堂へ

ということで、石段を登って赤後寺の本堂へ向かうことに。
ただ石段の登り口に、注意書きがたくさん設置されているので、なかなか登り始められません。
赤後寺本堂 日吉神社
注意書きを読み終えて石段を登り切ると、目の前に彩り豊かな赤後寺の本堂が現れました。
周囲に短めの五色幕(ごしきまく)を張り巡らせ、正面を二色ののぼり旗で飾り立てています。
本堂の中に千手観世音菩薩と聖観世音菩薩の立像が安置されているようですが、現在は拝観中止でした。
ちなみに右の方へ進むと、日吉神社の立派な本殿と拝殿があります。
つぎは涌出山に登ります。
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